スプリガン
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スプリガン (Spriggan) は、イングランド南西部のコーンウォール地方に伝わる妖精、ドワーフの一種。
自由に姿を変えられるが、極めて醜くずんぐりしたドワーフの姿をし、主に巨大化し巨人の姿で現れる。宝の埋蔵地の管理者であり、非常に醜く狂暴だが、他の妖精の護衛役もつとめる。自分の領域に入ってきた人間には危害を与え、またイングランド妖精の常として、盗みなどの悪さもする。主にクロムレック(環状列石)、古代の砦、人里離れた田舎の家に住み、そこで財宝を守っているとされる。取替え子(チェンリンジリング)を行い、嵐をもたらし農作物を枯らすとされている。 古代にコーンウォール地方で暮らしていた、巨人達の幽霊であるとも言われる。
ある逸話によれば「ある男が丘の上の財宝を突き止め、月夜の晩に鋤を持って掘り起こそうとするとすぐに大嵐がおこり雷に照らされた何百ものスプリガンが岩陰から表れ、近ずくにつれ膨らみ巨大化し威嚇したため恐れおののき逃げ出したという。それ以来、二度とそこへは近づこうとはしなかったという。」。
[編集] 参考文献
- 草野巧 『幻想動物事典』 新紀元社、1997年、179頁。
- キャロル・ローズ著 『世界の妖精、妖怪事典』原書房 2003年刊、198頁。