スピン (フィギュアスケート)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
スピン(Spin)は、フィギュアスケートにおける要素のひとつ。
目次 |
[編集] 概要
フィギュアスケートにおけるスピンは、一定の場所で回転することを言う。両足を着氷しながら素早く回るクロスフットスピンを除き、全てのスピンは片足だけで回転しなければならない。また、異なる種類のスピンを2回以上続けて行うことをコンビネーションスピンと呼ぶ。
国際スケート連盟のルールでは、スピンは男子シングル、女子シングル、ペアおよびアイスダンスの必須要素となっている。ペアには、男女が組んで行うペアスピンと男女が一定の距離を置き並んで行うソロスピンがあり、アイスダンスでは男女が組んで行うダンススピンがある。
スピンは軸がぶれず、難しいポジションであればあるほど評価も高くなるが、1つのポジションで3回転以上回らなければ要素とは認められない。
[編集] スピンの種類
スピンの種類はスピンへの入り方やエッジの使い方、回転中のポジションにより細かく分けられるが、基本姿勢はアップライトスピン、キャメルスピン、シットスピンの3種類に大別される。
[編集] アップライトスピン
- アップライトスピン
- 全てのスピンの基本となるスピンで、上体と軸足が真っすぐ直立した姿勢のまま行うスピン。スタンドスピンとも呼ばれる。
- スクラッチスピン
- アップライトスピンの姿勢で回転軸となる足にフリーレッグを交差させ高速回転を行うスピン。反時計回りでスクラッチスピンを行う場合、左足を軸足とするが(時計回りは右足)、右足を軸足とする場合はバックスクラッチスピンと呼ぶ。
- クロスフットスピン
- アップライトスピンの姿勢で軸足にフリーレッグを交差させ、両足を着氷しながら素早く回るスピン。
- ビールマンスピン
- アップライトスピンの姿勢からフリーレッグを背中から頭上に伸ばし、手で伸ばしたフリーレッグを掴んだ姿勢で行うスピン。
- レイバックスピン
- アップライトスピンの姿勢で上体を後ろに反らしたまま行うスピン。フリーレッグを手で掴んだ場合は、キャッチフットレイバックスピンと呼ぶ。
- I字スピン
- アップライトスピンの姿勢でフリーレッグを高く持ち上げ、体がアルファベットの「I」の字に見える状態で行うスピン。
- Y字スピン
- アップライトスピンの姿勢でフリーレッグを高く持ち上げ、体がアルファベットの「Y」の字に見える状態で行うスピン。
[編集] キャメルスピン
- キャメルスピン
- 上体とフリーレッグが水平一直線の姿勢のまま行うスピン。跳び上がってからキャメルスピンを行った場合はフライングキャメルスピンと呼び、跳びあがった際に空中で水平姿勢になってからキャメルスピンを行った場合はバタフライキャメルスピンと呼ぶ。
- ドーナッツスピン
- キャメルスピンの姿勢から体を反らし、手で伸ばしたフリーレッグを掴んだ姿勢で行うスピン。上空から見た際にはドーナッツ状になる。
- ウィンドミルスピン
- キャメルスピンの姿勢からフリーレッグと上体を斜めに傾けた風車のような姿勢で行うスピン。イリュージョンスピンとも呼ばれる。
[編集] シットスピン
- シットスピン
- 軸足を曲げ腰を下ろしフリーレッグを前に伸ばした姿勢で行うスピン。跳び上がってからシットスピンを行った場合はフライングシットスピンと呼び、跳びあがった際に空中で水平姿勢になってからシットスピンを行った場合はバタフライシットスピンと呼ぶ。
- キャノンボールスピン
- シットスピンの姿勢からフリーレッグを軸足に絡ませ、上体を密着させて行うスピン。
[編集] 外部リンク
フィギュアスケート |
---|
競技: シングルスケーティング・ペアスケーティング・アイスダンス・シンクロナイズドスケーティング 種目: スペシャルフィギュア・コンパルソリーフィギュア・ショートプログラム・フリースケーティング・コンパルソリーダンス・オリジナルダンス・フリーダンス 要素:
その他: フィギュアスケートの歴史・ISUジャッジシステム・フィギュアスケートの技術と得点 一覧: オリンピック歴代メダリスト・フィギュアスケート競技会・フィギュアスケート用語・フィギュアスケート選手 カテゴリ: フィギュアスケート |