ステッパー
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ステッパー(英:Stepper)とは、半導体素子製造装置の一つで、縮小投影型露光装置のことである。シリコンなどのウェハーに回路を焼き付ける為、ウェハー上にレジストを塗布し、レチクルのパターンを投影レンズにより1/4~1/5に縮小して、ウェハー上を移動(ステップ)しながら投影露光する。1つの露光エリアを露光する際にレチクルとウェハと固定して露光する装置と、レチクルとウェハーを同時に動かして露光する装置とがある。前者を「アライナー」、後者を「スキャナー」と呼ぶことが多い。後者のタイプは特性の良いレンズ中心部分を使用して露光することができるので微細化に向いているが、レチクルとウェハーを精密に同期させて露光する必要がある為に構造が複雑となり、装置の価格も高価である。ステッパーは半導体製造装置の中でも最も高価な装置であり、最新の装置価格は数十億円の規模である。また、近年の微細化に対応する為に投影レンズとウェハーの間の空間を液体で満たす液浸という方式も実用化されている。現在使用されている液体は超純水である。なお、液浸方式に置いては水のレジストへの影響を避けるためにトップコートと呼ばれる保護膜を塗布することが一般的である。トップコートの撥水性能が低いとステッパーの生産性を制約してしまうことから、薬液メーカによる撥水性能の開発競争が加速している。
ステッパーの性能(最小線幅、単位時間毎の処理枚数)は半導体産業の競争力に直結する為、各社は篠木を削っている。
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[編集] 構造
[編集] スキャナー
近年の露光機はスキャンする形式になっている。スリットを通して露光する事により、レチクルステージとウェハーステージを露光時に同時に移動させる事によって、(例えば 9x25 mm のスリットで35x25 mmのエリアの露光ができる)チップの面積を分解能を維持した状態でより広い面積の露光を可能としている
この方法による恩恵は縮小率が大きくなることである。(4分の1の縮小率のスキャナーは5分の1のステッパーに相当する)従来のステッパーよりも同じ光学系の場合、広い面積を露光できる。生産性に影響する。スリットの部分だけが露光に影響して他の部分は露光に影響しない。
利点が多いが、レチクルとウェハーを同時に同じ比率で移動させる必要があり、実現へのハードルは高かった。
[編集] 価格
ステッパーには扱う素材の高純度化・清浄維持・防振・短波長光学・微小計測など機械工学・制御工学・材料工学・光学など最先端の技術が投入されているため極めて高価な機器となっている。そのため価格は試作用の小型機種でも数千万円、量産用のものでは数億円から数十億円に達する。2007年現在、最先端の液浸ステッパー装置は40-50億円程度であるとされている。[1]
[編集] 主なメーカー
[編集] 関連項目
[編集] 関連リンク
[編集] 脚注
- ^ 「液浸ステッパー」、シェア首位へ3割増産、ニコン、来年度40台に。2007/11/08 日経産業新聞