サーフズ・アップ (映画)
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『サーフズ・アップ』(Surf's Up)はソニー・ピクチャーズ・アニメーション(ソニー・ピクチャーズ・イメージワークス)による長編アニメーション映画作品。同社のフルCGアニメーション第3弾。アメリカ合衆国では2007年6月、日本では同年12月に劇場公開された。日比谷スカラ座以外はすべて吹き替え版のみの上映となっている。
第80回アカデミー賞長編アニメ映画賞にノミネートされた。
この映画の日本語吹替え版では、小栗旬、山田優、マイク眞木がメインキャラクタの声を担当している。
目次 |
[編集] スタッフ
- 監督/脚本:アッシュ・ブラノン
- 監督/脚本:クリス・バック
- 製作/ストーリー/脚本:クリストファー・ジェンキンス
- 脚本:ドン・ライマー
- ストーリー:クリスチャン・ダーレン
- 音楽:マイケル・ダナ
- 音楽スーパーバイザー:リザ・リチャードソン
[編集] あらすじ
南極の「シバレルタウン」で働くコディ。彼は幼き日の記憶に刻まれた今は亡き伝説のサーファー・ビッグZ(ジー)に憧れ、氷のボードを作り独学でサーフィンの練習を続ける。そんなある日、サーファーのスカウトの誘いで、ペングーアイランドで開かれる世界大会に出場することに。しかし大会本番前、9連覇しているチャンプ・タンクとの勝負で惨敗。一目惚れしたライフガードのラニに助けられたコディは落ちぶれた元サーファーのギークに出会う。ギークとコディは最初は馬が合わなかったが、少しずつ互いに影響し合い、され合っていく。そして大会本番、コディは再びタンクに挑む。
[編集] 登場人物と声の出演
- この物語の主人公であるイワトビペンギン。フルネームはコディ・マーベリック。幼い頃出会ったサーファー・ビッグZ(ジー)にもらったペンダントを首にかけ続けている。ほかのペンギンに比べると小柄だが、サーフィンへの情熱と野心は誰にも負けない。彼の父親はシャチに食われ、兄とともに母親に育てられてきた。スカウトに強引についていき、世界大会に参加する。しかし本番前にタンクに完敗し、自信を失いかけたときにギークと出会う。そして彼のトレーニングをこなしていくうち、彼こそが「ビッグZ(ジー)」だと気づいていく。その中で彼はサーフィンの技術をものにしていくと同時に、ギークの抱えるトラウマも知って、迷いを抱えたまま大会本番に参加していく。
- ラニ - ズーイー・デシャネル/山田優
- 世界大会の舞台・ペングーアイランドの浜辺の安全を守るライフガードでジェンツーペンギン。フルネームはレイラニ・アリイカイ。自らの仕事で彼女は一度も死者を出したことがない。タンクに敗れたコディも彼女が助けた。彼女はギークの姪で、密かにギークの世話をしていて、彼がビッグZ(ジー)であることも知っている。幼いころからジャングルの奥の溶岩洞窟を葉っぱのそりで滑って遊んでいて、彼女もかなりのサーファー。10年間世話してもジャングル奥地に引きこもっていたギークを立ち直らせたコディと、少しずついい関係になっていく。
- ペングーアイランドのジャングルの奥地に引きこもっているオウサマペンギンの元サーファー。フルネームはジーク・トパンガ。実は彼こそがビッグZ(ジー)なのだ。死亡したとされた10年前、実際は助かったのだが、タンクに負けたショックと、ファンにみっともない姿を見せたくないという思いから姿を隠して生きようと決意。だがコディの熱意に影響され、昔の自分自身を少しずつ取り戻し、コディにサーフィンの楽しさを教えていく。
- タンク - ディードリック・ベーダー/楠大典
- 世界大会9連覇中の現チャンピオンのコウテイペンギン。フルネームはタンク・エバンス。彼はわざわざ女の名前をつけるほど優勝トロフィーに執着している。子供さえもはね飛ばす強引の極みとも言えるスタイルで「ぶっ壊し屋」と呼ばれる。しかも典型的な「いじめっ子」。しかし母親には頭があがらないようだ。
- アメリカ・ミシガン湖のサーファーで鶏。彼の父はフライドチキンにされてしまった。友達思いで、タンクに敗れたコディをジャングルの中に入ってまで探し続ける。そこの原住ペンギンの言葉も覚えてしまうほど賢い。サーフィンもダークホース扱いされるほどの腕前。しかし彼は楽しむことが目的で、勝ち負けには興味を示さない。
- 世界大会のプロモーターであるラッコ。フルネームはレジー・ベラフォンテ。金の亡者と呼ぶにふさわしく、わがままで、みんなの注目を集めるものは何であろうと利用し、金儲けに結びつける。
- マイキー - マリオ・カントーネ/真殿光昭
- レジーの部下で、スカウトマンの水鳥。フルネームはマイキー・アブロモヴィツ。レジーにこき使われ続け、ストレスがたまりっぱなし。しかしレジーよりも思いやりがある。コディの熱意に負け、彼をペングーアイランドへ連れて行く。
- エドナ - ダナ・L・ベルベン/清水ミチコ
- コディの母親。夢にのめりこむ息子を心配している。
[編集] トリビア
- この作品の「波」の作成には、プロサーファーのロブ・マチャドとケリー・スレーターが協力した。そのおかげで彼らも絶賛するほどにリアルな波が出来上がった。さらに彼ら二人はスポーツ・コメンテーターのサル・マサケラと共に、同名のレポーター役の声も手がけている。
- 日比谷スカラ座では、短編CGアニメ『チャブチャブズのクリスマス・プレゼント』が同時上映された。