サザンブロッティング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
サザンブロッティング (Southern blotting) は核酸プローブと相補的な塩基配列を持つ DNA 断片をメンブレン(膜)上で検出する手法。
一般には何らかの制限酵素で切断したDNAを電気泳動したのちに、ニトロセルロースやナイロンなどの膜へ拡散もしくは吸引によってブロット(転写)する。転写した核酸はUVもしくは煮沸によりメンブレン上に固定する。その後ラベルしたプローブとハイブリダイズさせ目的のDNAの存在を検出する。プローブのラベルにはリンの放射性同位体の他、ディゴキシジェニン (DIG),アルカリフォスタファーゼ付加などが用いられる。
なお、名前の由来は、開発者の エドウィン・サザン(Edwin M. Southern) の名による。この技術を応用して考案された他の方法は、氏の名にあやかり(というより駄洒落であるが)ノーザンブロッティングやウェスタンブロッティングと名づけられた。サザンブロッティングは人名由来のため、英文中においてもSouthern-と大文字で書き始められるが、ノーザンブロッティングやウェスタンブロッティングは人名ではないため、northern-、western-等と小文字で書き始める慣例がある。