サイレントストック
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サイレントストック(Silent Stock)は、パチスロにおけるボーナス貯留機能の一種であり、この機能を搭載した機種をサイレントストック機と呼ぶ。
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[編集] 概要
パチスロにおける本来のボーナス貯留機能は、内部当選したボーナスを当選したそのゲームで揃えられなかった場合にボーナス当選を記憶(ストック)し、次ゲーム以降に揃えても有効とする機能であり、ボーナス内部当選以降ボーナスを揃えるまでリプレイ確率を上げるよう規定されている。ボーナスが揃えられないことによる不公平の救済措置として存在した。
サイレントストックは、通常ゲームを常時リプレイタイム(RT)状態とし、内部当選したボーナスを全て貯留、特定条件に合致した場合にのみRT状態を解除して一部のボーナスを放出する。これにより、連続的なボーナス放出(いわゆる連チャン)を可能にした。ボーナスが内部当選しても、ストックされていても通常ゲームと同じ振る舞いをし続ける。すなわち静かにストックされるため「サイレントストック」と呼ばれるようになった。
サイレントストックは通常ゲームがRT状態であるため、内部的にリプレイが頻繁に成立している。このリプレイは、成立と同時に「揃わせるリプレイ」と「揃わせないリプレイ」に抽選で振り分け、「揃わせるリプレイ」はリール制御によって必ず揃い、「揃わせないリプレイ」はリール制御によって必ずハズレ目となる。「揃わせる」確率は、通常機種と同様、規定のリプレイ当選確率を満たすよう設計されている。
この「揃わせないリプレイ」の存在により、ボーナスが内部当選あるいはストックされているにも関わらず、プレイヤーはリール制御によりボーナスを揃えることができない。また、同時に「ボーナスを揃えるまでリプレイ確率を上げる規定」にも合致させている。
類似する機能に「ストックタイム(ST)」があるが、こちらは通常ゲームとは別に突入と終了が明確なRTが存在しており、RT中に内部当選したボーナスを全て貯留、RT終了後に全てを放出する機能である。
[編集] メリット
- 連チャンを実現することにより、一発逆転あるいは一攫千金の夢をプレイヤーに与えた。
- ボーナス放出タイミングが自在に制御できるため、連続演出や前兆演出の幅が広がった。
- ボーナス間のゲーム数を決める、ボーナス放出ゲーム数テーブルや天井など、攻略要素がある機種もあり、雑誌の解析などで勉強することで、勝率を上げることができた。
- 小役当選をボーナス放出契機にしたり、放出確率の異なるモードの概念の導入など、ゲーム性が多様になった。
[編集] デメリット
- 射幸性の高さにより、余裕資金を越えて過度に散財するプレイヤーも存在した。
- 機種によってはボーナス放出ゲーム数テーブルに偏りが出てしまい、ボーナス放出の可能性が低いゲーム数での遊技が単調になってしまったり、プレイヤーの知識による不公平が生じた。
- 新台時はストックがない状態なので、ある程度ストックが貯まるまでは連チャンし難い状況となる。遊戯店側としては「新台で高設定を投入しているのに出玉が少ない」というケースが見受けられた。
- ストックされたボーナスを遊戯店が意図的に消す(ストック消し、ストック飛ばし)ことによる、連チャン性やゲーム性を損ねる違法行為もあったとされる。
[編集] 主な機種
- 初搭載は山佐の「スーパーリノ」。この機種の放出条件は規定RTの消化のみであったため、比較的シンプルな設計である。
- その後、同社の「キングパルサー」で規定RT消化以外の放出条件が搭載され、以後ストック機が主流となる。
- 以降、他メーカーも参入し「ST機ブーム」の到来となる。