クライオポンプ
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クライオポンプは、気体分子を極低温面に凝縮、吸着させて捕捉する気体ため込み式真空ポンプ。
あらゆる気体に対しての大きな排気速度、10 - 10-8 Paと広い動作範囲、簡易に清浄な超高真空を得られる等の優れた特長を持つ真空ポンプである。欠点は、極低温面を作り出すのに時間がかかるため電源を入れてから使用可能になるまで1~数時間は待たねばならないこと、ポンプ本体は稼働部分が無く無音動作するものの冷媒を圧縮するコンプレッサが大きな音を出すこと、である。
ポンプ内部に極低温面(20K以下)を作るために、 ヘリウムガスを冷媒として用い、違う温度の極低温面を作る二段式の極低温冷凍機を用いるのが一般的である。 またヘリウム、水素などはそのままでは排気出来ないため、活性炭を使って トラップしている。