エコノミスト投資の達人
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『エコノミスト 投資の達人』は毎日新聞社が発行する投資情報誌。毎月第3月曜日発行。
同社が発行する経済雑誌『週刊エコノミスト』の増刊という位置づけで出版されている。創刊は2001年12月、2004年1月から月刊になった。発行部数は10万部。キャッチフレーズは「株好き投資家応援マガジン」。
[編集] 特徴
経済ジャーナリスト、株式アナリスト、ストラテジスト、株式評論家などの寄稿・署名記事が中心で、編集部が特集ごとに各方面に取材をかけて1つの記事にまとめている他誌の編集方針とは一線を画している。特集はその時々でテーマ性のある銘柄を紹介するもの、相場の読み方、投資法・投資術、チャート分析などを取り上げることが多い。その一方で、定期的に超初心者向けの特集が組まれたり、「投資占い大全」「右脳派・左脳派別投資」など、意外性のある記事が大特集されることもある。
中心となる読者は50代半ば以上のリタイヤ世代。出版社の媒体案内によると一応は「株式投資暦の長い中~上級者向け」という設定だが、他誌の記事がもはや「ネットは使いこなせて当たり前」という前提で書かれているのに対し、この雑誌では電話注文や支店窓口での売買も常にフォローされていたり、ネットでの情報取得において少し手間がかかりそうな話題になると必ずパソコンの扱い方から説明されるなど、「投資暦は長いがパソコンは初心者」という年代層が意識されている。そのため執筆陣が相場観や銘柄推奨する際に用いる用語や解説は高度だが、昔ながらの足型以外のテクニカル分析(オシレーターとの複合など)になるとぐんと難易度が下がる傾向にある。
雑誌の体裁はカラーページが少なく、文字が中心。競合他誌がだいたい220~230ページで700円前後という価格帯であるのに対し、この雑誌は120ページで900円であるから「薄くて高い」という印象が持たれる。しかし、競合他誌において「情報がたくさんありすぎても読みきれない」「多色刷りのごちゃごちゃした誌面では読みづらい」「ページ数が多いと重くて持ちづらい」といった不満を持つ層には、好意的に評価されている。
[編集] 連載
レギュラー執筆陣による連載が多いのも、この雑誌の特徴でもある。銘柄推奨では田嶋智太郎(アルフィナンツ)、和島秀樹(ラジオNIKKEI)、藤井英敏(カブ知恵)、中村孝也(フィスコ)、円崎剛史(同)などが登場することが多い。“曲がり屋”の異名を持つ北浜流一郎はこの雑誌にも連載を持っている。チャート分析では、黒岩泰(マーケットバンク)、福永博之(インベストラスト)、川口一晃(オフィスKAZ)、伊藤智洋などが定期的に登場する。ほかには配当や優待を材料に銘柄を仕込む木村佳子の「カレンダー投資のススメ」、毎月の値上がり/値下がりや掲示板の投稿数などをまとめた「ヤフー・ファイナンスランキング」、株式投資に詳しいタレントの北野誠が毎回ゲストを招いて対談する「北野誠のハラワリ!対談」などがある。