イルマリネン級海防戦艦
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イルマリネン級海防戦艦 | |
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艦級概観 | |
艦種 | 海防戦艦 |
艦名 | |
前級 | |
次級 | |
性能諸元 | |
排水量 | 基準 3,900トン、常備 4,100トン |
全長 | 93m |
全幅 | 16.9m |
吃水 | 4.5m |
機関 | ゲルマニア社ディーゼル機関4基+レオナルド式電気モーター2基(ディーゼル・エレクトリック)2軸推進 単機875kW、最大3,500kW (約4,700hp) |
最大速力 | 16ノット |
航続距離 | |
乗員 | 410名 |
兵装 | 25.4cm(46口径)連装砲2基 10.5cm(50口径)連装砲4基 4cm(ヴィッカース・2ポンドポムポム砲、ヴァイナモイネンは後にボフォースに換装) 連装高角機関砲1基+同単装高角機関砲2基 20mm(マドセン)単装機関砲2門 (ヴァイナモイネンは後に8門に増載) |
装甲 | 舷側: 50~55mm 甲板: 20mm(主甲板装甲) 砲塔: 100mm 司令塔: 120mm |
艦載機 |
イルマリネン級海防戦艦(Ilmarinen klass pansarskepp)は、フィンランド海軍の海防戦艦の級名。
[編集] 概要
フィンランド創世叙事詩『カレワラ』に登場する鍛冶屋の名前を持つ本級は1931年2月に進水、1933年4月17日に竣工した。バルト海での行動を前提としている為、吃水を浅く設計されていた。冬には海面が凍結するという事情を考慮して砕氷能力を重視した設計になっており、ディーゼル・エレクトリック主機の採用にもこのことが関わっている。
僚艦ヴァイナモイネン(Vainamoinen)は1937年5月、ジョージ6世戴冠記念観艦式にフィンランド海軍の旗艦として参列した。イギリスへの回航に際しては、本級は外洋航行能力を持たないため(燃料が93tしか積めないことによる航続距離不足も影響している)、スウェーデン海軍の海防戦艦ドロットニング・ヴィクトリア(Drottning Victoria)に曳航してもらった。
イルマリネンは1941年9月13日、サーレマー島攻略作戦(ノルドヴィント作戦)帰途の際に触雷沈没した。生存者は132名で271名が戦死した。
[編集] 同型艦
- イルマリネン(Ilmarinen)
- ヴァイナモイネン(Vainamoinen)