イボ
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イボ（疣）とは、皮膚にできる出来物である。
- 出来物の内、小型のドーム状に盛り上がった腫瘤をいう。
- ヒトパピローマウイルス感染によってできる腫瘤をいう。疣贅（ゆうぜい）と同義で、一般的にウイルス性疣贅という。
目次 |
[編集] 小型のドーム状の腫瘤
[編集] 種類
[編集] 治療
それぞれ経過・治療が異なるため、内部リンクを参照のこと。
[編集] 疣贅
ヒトパピローマウイルスが100種類以上あり、ウイルスの種類によって症状が異なる。
[編集] 分類
- 尋常性疣贅（一般的に手足や顔にできるイボ）
- ヒトパピローマウイルス2型・27型・57型の感染で生じる。自分で削ったりいじったりすることでもどんどん増殖し、放っておいてもとどんどん増えるために下記のような治療が行われる。
- 足底疣贅（足の裏にできるイボ）
- 魚の目に似ているミルメシアがあり、ヒトパピローマウイルス1型の感染で生じる。その他、ヒトパピローマウイルス65型・4型・60型で生じる色素性疣贅や、多発しやすいヒトパピローマウイルス63型感染などがある。
- 扁平疣贅
- 顔や腕に平たい褐色調の疣贅。ヒトパピローマウイルス3型・10型の感染によって生じる。
- 尖圭コンジローマ（性器イボ）
- 外陰部・肛門の周囲にできる。ヒトパピローマウイルス6型・11型の感染によって生じる。性感染症である。
- 疣贅状表皮発育異常症
- 主に小児の顔や体に湿疹のように多発する。ヒトパピローマウイルス5型・8型の感染によって生じる。
[編集] 治療
表面上に大きく現れないものに限れば、1〜2年以内に自然に消える事が多く、跡が残ることはほとんどないので、特に治療の必要はない。しかし、掌や足底などにできた疣贅は治りにくく、放っておくとどんどんほかの場所に同様の腫瘍が現れるばかりか、ウイルスを他人に移してしまうこともあるために治療の必要がある。一般に足底・頭・肘・膝・指の関節は通常時も皮膚への刺激が多く、治りが遅くなる傾向があるとされる。
通常皮膚科で行われるのは凍結療法といって液体窒素で患部の凍結、融解を繰り返す方法が行われる。これはイボの部分を超低温で瞬間的に凍結させ、部分的にやけどの状態を起こすことで皮膚内部のイボの芯を表面に押し上げ徐々にイボを縮小させる方法である。処置そのものにかなりの痛みを伴うほか、場合によっては水ぶくれが発生し、処置後も患部に激痛が伴うこともある。 また、場合によっては水ぶくれ内部に出血が発生し、黒く変色することもあるが、この状態になると激痛こそあるものの、治りは早くなる。 通常液体窒素療法は4～7日が効果のピークであるために、定期的に通院しなければならず、効果に個人差こそあるが、およそ数週から2ヶ月以上と長い日数が必要とされる。 なお、通常のやけどと同様、水ぶくれを裂くことは細菌感染を起こすほか、イボが拡大しせっかくの治療を水泡に帰してしまう可能性もある。通常は水ぶくれも数日で消失し、患部がかさぶた状になり、自然に剥がれ落ちることで治癒する。痛みが激しい場合や水ぶくれが肥大した場合は病院での診察をおすすめする。
性器いぼ治療用のクリームとして、イミキモド(べセルナクリーム®、アルダラ®)が使用されることもある。他に、レーザー(CO2レーザー、ルビーレーザーなど)で焼く方法も行われる。液体窒素と違って一度で直るものの、麻酔が必須である。また、レーザー療法は液体窒素療法などと異なり保険適応外である。 また、尋常性疣贅は削るとますます大きくなるばかりか、数が余計に増えてしまうために、イボが気になる場合は自分で治療しようなどと考えずにまず専門医を訪れることをおすすめする。
また、各地にイボ地蔵が存在し、お祈りすると治ったという伝説があるが、効果のほどは証明されていない。これに似た催眠、暗示療法といったものもある。 ほかにも漢方薬ヨクイニンを用いたり、ハトムギが効果があるとされているが、これらは個人差が大きいとされる。
なお、現在のところ直接効果のある飲み薬や塗り薬は存在しない。 よって上記のような外科的な治療法に免疫を高める方法を組み合わせることでイボの消失をはかる方法が主となる。
また、通常、イボは痛みを伴わないので、特に何の治療もしていないイボが痛み出すことは細菌感染などが疑われるために早急に専門医にかかることをおすすめする。
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