はさみ将棋
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はさみ将棋とは、歩兵だけを用いて相手の駒をはさんで取る遊ぶ将棋道具を用いた遊びである。
目次 |
[編集] 遊び方
[編集] 道具
将棋盤と歩兵の駒を18個用いる。
[編集] 初期配置
将棋盤のマスの最下段に歩をそれぞれ9個ずつ配置する。片側は歩を配置し反対側は歩を裏返して「と」として配置することが多い。通常、先手は歩兵、後手はと金を用いる。
[編集] 駒の動かし方
通常の将棋の歩とは違い、飛車と同じようにタテ、ヨコ、何かに当たるまで進むことができる。ただし、通常の将棋のように直接相手の駒をとることはできない。
先手 | 動き | 後手 | 動き | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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歩兵(ふひょう) |
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縦横に何マスでも動ける。飛び越えては行けない。 | と金(ときん) |
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先手(歩兵)に同じ。 |
[編集] 相手の駒の取り方と勝敗
相手の歩を自軍の歩ではさむことができれば相手の駒を取ることができる。はさまれる歩は、つながっていれば何枚でも良く、つまりこの方法ではタテヨコ合わせて最大9枚まで一度に取れる。
また、盤面の端や四隅を利用して、相手の駒の三方または二方の隣マスを、自分の駒で塞ぐ(囲む)ことにより、囲まれた相手の駒が全く身動きができない状態にしても取ることができる。(例えば、四隅に相手の駒が1枚ある場合、動くことができる横隣と縦隣の2マスともを自分の駒で塞げば取ることができる。複数枚をまとめて囲むことも可能であり、最大9枚までを一度に取ることができる。)
ゲームが進み盤面にある歩が減ってくると動きにくくなるので、そこで終了となることが多い。一般には、終了時点で残った歩の多い方が勝ちである(一方の残り歩が1枚になった場合、挟むことが出来なくなるので必ず終了となる)。
[編集] 必勝法
上記の相手の駒を自分の駒で塞ぐことで相手駒を取る方法を利用し、自分の駒を右(又は左)から一マスずつ進め相手の動くスペースをなくしていけば必然的に相手の駒全てを一緒に取ることが出来る。 だが、この方法でははさみ将棋としてのゲーム性を損なう可能性が高く、多様は控えたほうがいい
[編集] 世界のはさみ将棋
世界には、はさみ将棋に似たボードゲームがいくつか存在する。
古代ギリシアにはpetteia,pessoí,psêphoi,pénte grammaí等の名前で知られていたボードゲームがあった。これが古代ローマに伝わり変化し、Lūdus lātrunculōrum,lātrunculī,lātrōnēs等の名前で知られたボードゲームになったとされる。将棋盤は9×9のサイズの板だが、Lūdus lātrunculōrumは通常12×8のサイズの板を用いていたと考えられている。(発掘の困難の為にはっきりはしない)
東南アジアのタイにはMak-yekというボードゲームがあり、マレーシアではApit-sodokという名前で知られている。8×8の板で、それぞれのプレーヤーの16個の石が1番目と3番目の列に置かれる。(参考文献History of Board Games other than Chess,Harold James Ruthven Murray著,1952年)