TOKIO HOT 100
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
SAPPORO BEER TOKIO HOT 100(サッポロビール・トキオ・ホット・ワンハンドレット)は、J-WAVEで毎週日曜午後に生放送されているカウントダウン番組。またJFL各局で制作されている「HOT 100」の1つで、企画ネット番組でもある。
また、JFL各局の番組の中では唯一SAPPORO BEERの冠スポンサー番組になっている。
目次 |
[編集] 概要
番組放送開始は1988年10月2日でJ-WAVE開局日の翌日にあたるが、同年8月からの試験放送('AZ'-STATION J-WAVE)内で、既に放送が行われており、長年に渡り続いている看板番組。
J-WAVEでのオンエアチャート・インターネットによる投票・同局に寄せられたリクエスト・東京都内主要CDショップでのセールスチャートをポイントで集計し、J-WAVEのオフィシャルチャートとして、毎週100曲のオリジナルランキングを決定していく。
尚、番宣CMではナビゲーターのクリス・ペプラーが、先週のランキング上位5曲などを伝えた後、一番最後に「どんと見据えて」と締めているが、これは「Don't miss it(聞き逃さないように!)」をかけたものだと推測される。
番組は通常、六本木の六本木ヒルズ33階にあるJ-WAVEのスタジオから行われているが、毎月第1日曜日は六本木ヒルズのJ-WAVEけやき坂スタジオ(サテライトスタジオ)より公開生放送を行っている。
[編集] ランキングのシステム
チャートを選ぶポイント点は「J-WAVE全番組でのオンエア」「都内主要CDショップのシングル・アルバム両セールス」をポイント計算し、100曲を選んでいる。中でも最も比重が置かれるのは「J-WAVEでのオンエア回数」である。これには「リスナーからリクエストがあったもの」だけではなく、番組スタッフやナビゲータなどが選曲した、すべての放送楽曲が含まれる。
それゆえ、ランキングの順位には恣意的な部分も多分に含まれるものであることは想像に難くない。たとえば、同局が主催・後援に携わるイベントやキャンペーン、また番組出演アーティストのプロモーション活動などでは、当然ながらそれらに関係する楽曲の放送回数は必然的に多くなり、それによりオンエアポイントは上昇する。実際一時期、新譜を発売したアーティストが「ONE DAY JACK」と称して丸一日各番組にゲスト出演し続け、特定の楽曲を繰り返し放送することで、オンエア回数を稼ぐといったことも行われた(2005年以降激減した)。
他方で、この「恣意性」によって、TOKIO HOT 100のチャートは他局と一線を画したJ-WAVEのカラーを強く反映したものとなっている。特に開局当初は、局の方針として洋楽を重視する選曲であったことも影響して、長らくランクインする楽曲のほとんどが洋楽で占められており、邦楽(J-POP)がランクインしていた場合でもいわゆる「渋谷系」と呼ばれるアーティストに限られていた。
しかし、後に選曲が多様化されたこともあり、近年ではオリコンや他のラジオ局のランキングに見られる楽曲が、当番組のチャートでも上位にくる傾向がある。とはいえ、他局と違い、基本的にディレクターに選曲権が委ねられているため、J-WAVEでしかかからない楽曲が多数チャートに入っている。
[編集] 番組の歴史
- 1988年8月~9月 (参考)試験放送内で番組を放送(なお、この期間は試験放送であるため、番組内では放送回数にカウントされていない。よってこの記事においてもこの期間の放送は放送回数にカウントしないものとする。)。
- 1988年10月2日 「PIONEER TOKIO HOT 100」として正式に放送開始(当時のスポンサーはパイオニアの一社提供)。
- 1988年10月14日 日本テレビで同タイトルの番組が放送開始。FM発のTV番組として話題になる。
- 2000年4月16日 椎名林檎の『虚言症』が邦楽初の1位になる。
- 2002年4月 番組リニューアル。チャート発表が過去の100位→1位カウントダウンスタイルから、100位→41位の下位パート、40位→1位の上位パートに分け、シャッフルして発表する形式に変更。また、楽曲チャート以外に書籍や雑貨などの売上げランキングを紹介するようにもなる。同時に女性ナビゲーターが加わりツインナビゲート制となる。
- 2004年10月 2002年のリニューアルが不評だったせいか、クリス単独での進行に変更。同時にランキングも100位から順に紹介するようになった。
- 2006年1月1日 2005年年間チャートにて、Def Techの『MY WAY』が、邦楽(J-POP)としては初のNo.1ソングになる。
- 2006年1月21日 MADONNAの『HUNG UP』が11週連続1位となり、WHITNEY HOUSTONの『I WILL ALWAYS LOVE YOU』が持っている連続1位の歴代タイ記録に並ぶ。
- 2007年12月2日 放送1000回を迎える。
[編集] ナビゲーター
- JFL各局の「HOT 100」の中で唯一番組初回から現在に至るまでずっと続けており、試験放送・そして開局当初から現在まで長きに渡ってナビゲーターを務めている。また、J-WAVEを代表するナビゲータの1人。
[編集] 降板したナビゲーター
- 長年、クリス1人のナビゲートを続けていたが、2002年4月からツインナビゲートに変えてみたものの、古くからのリスナーには、評判があまり芳しいものではなかった為、2004年10月からは再びクリス1人のナビゲートに戻した。なお、君島はこの番組出演が縁でクリス・ペプラーと2006年10月10日に結婚している。
- なお、J-WAVEのナビゲーターの1人であるピストン西沢はこの番組でディレクターを務めたことがある。
[編集] 放送時間
- 日曜 13:00-16:54
[編集] 年間チャート1位獲得曲
年度 | 曲名 | アーティスト名 | 最高位 |
1988年 | DESIRE | U2 | 1位 |
1989年 | BATDANCE | PRINCE | 1位(10週) |
1990年 | VOGUE | MADONNA | 1位(4週) |
1991年 | BECAUSE I LOVE YOU | STEVIE B | 1位(1週) |
1992年 | I LOVE YOUR SMILE | SHANICE | 1位(9週) |
1993年 | DREAM LOVER | MARIAH CAREY | 1位(9週) |
1994年 | BABY, I LOVE YOUR WAY | BIG MOUNTAIN | 1位(2週) |
1995年 | SHY GUY | DIANA KING | 1位(5週連続) |
1996年 | CHANGE THE WORLD | ERIC CLAPTON | 2位 |
1997年 | COSMIC GIRL | JAMIROQUAI | 1位(6週連続) |
1998年 | MY HEART WILL GO ON | CELINE DION | 1位(4週連続) |
1999年 | CANNED HEAT | JAMIROQUAI | 1位(8週連続) |
2000年 | MUSIC | MADONNA | 1位(7週連続) |
2001年 | ALL FOR YOU | JANET JACKSON | 1位(9週連続) |
2002年 | TWO MONTHS OFF | UNDERWORLD | 1位(通算5週) |
2003年 | CRAZY IN LOVE | BEYONCE FEAT. JAY-Z | 1位(7週連続) |
2004年 | DON'T TELL ME | AVRIL LAVIGNE | 1位(4週連続) |
2005年 | MY WAY | Def Tech | 1位(通算4週) |
2006年 | BAD DAY | Daniel Powter | 1位(4週連続) |
2007年 | BECAUSE OF YOU | NE-YO | 1位(通算2週) |
[編集] TOKIO HOT 100 AWARD
SAPPORO BEER TOKIO HOT 100 AWARDは、リスナーからの投票により選出される賞である。対象期間は1月から12月となっており翌年2月に表彰式が開催される。あらかじめノミネートされている楽曲・アーティストの中から各部門1組を選び公式ホームページ等から投票するシステムとなっている。そのため年間チャート1位とベストソング部門の楽曲が必ずしも一致しない年度もある。
1995年度〜2001年度はJ-WAVE AWARDとして例年10月(対象期間:前年9月から当該年8月)に表彰式が開催されていたが、2002年度から開催時期が移行し賞の名称も改称された。なお賞としての回次は引き継がれている。
回数 | 年度 | ベストソング | ベスト男性 アーティスト |
ベスト女性 アーティスト |
ベストグループ | べストニュー アーティスト |
---|---|---|---|---|---|---|
第8回 | 2002年 | ワダツミの木 (元ちとせ) |
平井堅 | 宇多田ヒカル | TLC | AVRIL LAVIGNE |
第9回 | 2003年 | CRAZY IN LOVE (BEYONCE FEAT. JAY-Z) |
平井堅 | Crystal Kay | EXILE | STACIE ORRICO |
第10回 | 2004年 | 瞳をとじて (平井堅) |
平井堅 | ALICIA KEYS | ORANGE RANGE | 東京事変 |
第11回 | 2005年 | MY WAY (Def Tech) |
平井堅 | MADONNA | レミオロメン | Def Tech |
第12回 | 2006年 | BAD DAY (DANIEL POWTER) |
スガシカオ | アンジェラ・アキ | EXILE | 絢香 |
第13回 | 2007年 | NO ONE (ALICIA KEYS) |
平井堅 | 木村カエラ | EXILE | 秦基博 |
- (参考)J-WAVE AWARD 時代
回数 | 年度 | ベストソング |
---|---|---|
第1回 | 1995年 | CARNIVAL (THE CARDIGANS) |
第2回 | 1996年 | HOW CRAZY ARE YOU ? (MEJA) |
第3回 | 1997年 | VIRTUAL INSANITY (JAMIROQUAI) |
第4回 | 1998年 | MY HEART WILL GO ON (CELINE DION) |
第5回 | 1999年 | CANNED HEAT (JAMIROQUAI) |
第6回 | 2000年 | DOESN'T REALLY MATTER (JANET JACKSON) |
第7回 | 2001年 | ALL FOR YOU (JANET JACKSON) |
回数 | 年度 | ベスト男性 アーティスト |
ベスト女性 アーティスト |
ベストグループ | べスト キャラクター |
ベスト プロデューサー |
べストニュー アーティスト |
---|---|---|---|---|---|---|---|
第3回 | 1997年 | J.K. | CHARA | AEROSMITH | SPICE GIRLS | BABYFACE | - |
第4回 | 1998年 | ERIC CRAPTON | MISIA | OASIS | CHUMBAWAMBA | BABYFACE | - |
第5回 | 1999年 | スガシカオ | LAURYN HILL | TLC | RICKY MARTIN | - | 宇多田ヒカル |
第6回 | 2000年 | 平井堅 | MADONNA | m-flo | - | - | 倉木麻衣 |
第7回 | 2001年 | 平井堅 | 宇多田ヒカル | Destiny's Child | - | - | CHEMISTRY |
[編集] 番組で使われる用語
- HIGH POWER DEBUT (ハイ・パワー・デビュー)
-
- 初登場の曲の中で最も高い位置にランクインした楽曲。(OSAKAN HOT 100ではホッテスト・エントリー(HOTTEST ENTEY))。なお、高い位置にランクするほどTOP3に入る確率が高いOSAKAN~に対して、こちらはすぐに下がってしまうこともある。
- HOT POPPER (ホット・ポッパー)
-
- 初登場以外の楽曲で、1週前のチャートから一番ランクを上げた楽曲。(OSAKAN HOT 100ではハイエスト・ジャンプアップ(HIGHEST JUMP UP))。HOT POPPERの楽曲がそのままチャート1位でもある、ということがたまにある。
- LONGEST ENTRY (ロンゲスト・エントリー)
-
- チャートインしている楽曲の中で、最も長くチャートに滞在している楽曲。"STILL HERE?(まだこんなところに?)"というサウンドロゴがついて紹介される。
- MIX COUNTDOWN (ミックス・カウントダウン)
-
- 15時台半ばに20位台中盤から10位台中盤の10曲をリミックス形式でつないで発表している。原曲の形をとどめていないくらいのつくりになっている。
[編集] その他のコーナー
- 週刊CHRISPAPER (13:30ごろ)
- その週の音楽界・芸能界の話題をクリスペプラーと当日ニュースを担当するアナウンサーが紹介する。CHANNEL TOKIOから改題された。
- WELCOME TO TOKIO HOT 100
- いわゆるゲストコーナー。新譜リリース間近なミュージシャンや来日した海外ミュージシャンが登場する。通常放送の時は1組(事前収録の場合あり)、公開放送の時は2組呼ばれる。また、番号の書かれたピンポン球が入った箱の中からくじ引きのように1個だけボールをとりだし、引いた番号にあらかじめ割り振られた質問をするという「ピンポンボックス」という企画がほぼ必ず行われる。
- 持ち込みレコメン (15:30ごろ)
- J-POPからワールドミュージックまで、その道のスペシャリストが週代わりで薦める楽曲を紹介する。"WELCOME TO TOKIO HOT 100"登場のゲストがそのまま出演することもある。
- 逆電バスター
- 14時台と15時台にあるコーナー。リスナーは楽曲が1曲流される間に番組宛に電話をかけエントリーする。エントリーされたリスナーの中から一人にスタジオから電話をかけ、クリスペプラーが楽曲にちなんだ三択クイズを出題。正解するとプレゼントがもらえる。プレゼントは通常音楽ギフト券10000円分だが、解答者が正解しなかった場合次の回に繰り越す。繰越に制限がないため、額面が過去に20万円分以上に達したことがある。
[編集] 過去のコーナー
- CHANNEL TOKIO (13:30ごろ 2006年9月末まで放送)
- リーソル・ウィルカーソン(人呼んでリーソル・ウェポン)が、海外アーティストのゴシップネタやエンターテイメント情報をすっぱ抜くコーナー。
[編集] 番組スポンサー
提供スポンサーが時間帯によって切り替わるため、番組のオープニング・エンディングと15:00ごろのヘッドラインニュースの前後で、クリス・ペプラーがそれぞれのスポンサーを英語で紹介している。なおこれらのCMはコミュニティFMでは流れない。
- SAPPORO BEER(冠スポンサー)
-
- 尚、FM NORTH WAVE「SAPPORO HOT 100」・FM802「OSAKAN HOT 100」では冠スポンサーでは無いが、番組の1スポンサーを務めている。以前は3番組で「サッポロビールCMソングコンテスト」という企画も行っていた。
- TOWER RECORDS(13・14時台)
- YOKOHAMA TIRE、朝日新聞(15・16時台)
- 以前MITSUBISHI MOTORSが時間限定のスポンサーだったことがあるが、リコール問題で降板した。
[編集] コミュニティFMで配信されている局
同局の平日朝に生放送されている「J-WAVE GOOD MORNING TOKYO」と共に、全国各地の多くのコミュニティFM局で配信が行われている。
- FMちゃたん(沖縄県中頭郡北谷町)
- エフエムみやこ(沖縄県宮古)
- フレンズFM762(鹿児島)
- シティFM764(都城) - 毎時58分頃に飛び降り、CMと時報を流す
- ホエールステーション(高知)
- FM761(坂出)
- FMナナコ(萩)
- レディオビンゴ(福山/休止あり)
- Pステーション(広島)
- FMくらしき(倉敷)
- レディオ・モモ(岡山)
- RADIOBIRD(鳥取)
- B-wave(近江八幡)
- レディオf(富士)
- コーストFM(沼津)
- FMハイ(静岡)
- たんなん夢レディオ(鯖江)(自社番組放送あり・毎時間58分でCM・時報をならすため飛び降り)
- えふえむ・エヌ・ワン(野々市)
- FMながおか(長岡)
- ラヂオはーと(三条)
- iステーション(飯田)
- FMぜんこうじ(長野)
- FM愛'S(会津若松)
- シーウェーブ(いわき)
- FMポコ(福島)
- 仙台ラジオ3(仙台)
- ラジオモンスター(山形)
- ラヂオもりおか(盛岡)
- Be FM(八戸)
- FMアップルウェーブ(弘前)
[編集] JFL各局の「HOT 100」
- SAPPORO HOT 100(FM NORTH WAVE)
- ZIP HOT 100(ZIP-FM)
- OSAKAN HOT 100(FM802)
- COUNTDOWN KYUSHU HOT 100(CROSS FM)