The Open Group
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The Open Group は、コンピューティングにおけるベンダー中立でオープンな標準基盤を確立するために結成された業界団体。1996年、X/OpenとOpen Software Foundation(OSF)が合併して生まれた。The Open Group はUNIXの商標管理団体として知られている。Single UNIX Specificationの策定でも知られている。こちらはPOSIX標準を拡張した公式のUNIXの定義である。参加者はIT企業からITを利用する大企業、政府機関などである(ITコンサルティング企業 Capgemini、富士通、日立製作所、ヒューレット・パッカード、IBM、日本電気、アメリカ国防総省、NASAなど)。
目次 |
[編集] 概要
[編集] 認証
The Open Group の主要なサービスは認証プログラムである。次のような技術に関して認証を行っている。
- Common Operating Environment (COE) プラットフォーム
- LDAP
- POSIX
- Schools Interoperability Framework (SIF)
- UNIX
- Wireless Application Protocol (WAP)
The Open Group はUNIXの登録商標の権利保有者でもある。
The Open Group は、ビジネスプラクティスや開発プラクティスの標準化も行っており、プロ向けの認証も行っている。例えば、ITアーキテクト認証やTOGAF(The Open Group Architecture Framework)などがある。
[編集] メンバーフォーラム
The Open Group はメンバー企業が要求を話し合う場を提供し、標準化に協力する。メンバーは半自律的な以下のようなフォーラムのうち興味のあるものに参加する。
また、四半期ごとに全体会議が開催される。
[編集] 歴史
1990年代初め、主要UNIX関連企業はUNIX戦争と呼ばれる競争に巻き込まれていった。マイクロソフトに対抗するにはUNIXのオープン化が必要と考えられるようになった。1993年、まずCOSEイニシアティブが第一段階として結成され、最終的に 1996年の OSF と X/Open の合併へとつながっていった。OSF はそれ以前の1994年に UNIX Internationalと合併しており、The Open Group は当時のUNIXコミュニティ全体を代表する団体となった。
UNIXのブランドとしての価値は市場の変化によって低下している。特にLinuxのような非標準のUNIX系オペレーティングシステムの台頭が影響している。最近では、The Open Group は The Linux Foundation に協力してLinux Standard Baseの仕様策定に参加しているが、成果が現れるのはこれから(2007年以降)である。
[編集] 開発と標準
- Call Level Interface (ODBCの基盤)
- Common Desktop Environment (CDE)
- Distributed Computing Environment (DCOMの基盤)こちらにある
- Distributed Relational Database Architecture (DRDA)
- LDAP (Lightweight Directory Access Protocol)
- Motif GUI ウィジェット・ツールキット(CDEで使われている)
- Single UNIX Specification (POSIX)
- X Window System (過去に The Open Group が保守・開発を行っていたことがある)
[編集] 外部リンク
- The Open Group
- Can GNU ever be Unix? – By Jem Matzan, 2004年7月30日 (NewsForge)