SVO型
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SVO型言語とは、文を作るときに、主語 (Subject) - 動詞 (Verb) - 目的語 (Object) の語順をとる言語のこと。
英語が代表的で、現代ヨーロッパでは、SOV型のドイツ語、オランダ語、バスク語、トルコ語など、VSO型のゲール語、ウェールズ語、ブルトン語などを除き、この形式を基本語順とする。曲用あるいは接尾辞により名詞に格を持つスラヴ諸語やフィンランド語、ハンガリー語などには多様な語順が認められる。東南アジアの言語もSVO型が多い。
ドイツ語およびオランダ語はSOV型のV2語順(動詞第二位)と分析される。V2のため平叙文では一見SVOになる。
中国語はSVO型だが、現代の北方語はアルタイ諸語の影響でSOV型の特徴が多い。
英語での例: I buy a car.
"I" が主語の「私は」、"buy" が動詞の「買う」、"a car" が目的語の「車」であり、「私は車を買う」という意味になる。
SVO型の言語には以下の特徴があることが多い。
- 動詞の前に助動詞を置く。
- 英: have eaten
- 前置詞を用いる。
- 英: in America
- 格標識がない。
- 英: A man loves a woman. / A woman loves a man.
- 副詞は場所、様態、時間の順に並ぶ。
- 英: I went to Tokyo by train yesterday.
- 語順が比較的固定している。
- 疑問詞を前に移動する(wh-移動)。
- 英: What is this?