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Extensible Stylesheet Language - Wikipedia

Extensible Stylesheet Language

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

Extensible Stylesheet LanguageXSL; 拡張可能なスタイルシート言語)は、マークアップ言語XMLに準拠した文書をもとに組版ないし変換を行うための、複数の言語仕様から構成されるスタイルシート技術である。

XSL技術を構成する言語仕様は次の3つである。

XSL Transformations
XSL Transformations (XSLT) は、XML文書を構造の異なるXML文書などに変換するためのXMLに準拠したマークアップ言語である。
XML Path Language
XML Path Language (XPath) は、XML文書の特定の部分(要素、属性、テキストなど)を指定する言語である。XPathは、XSLTで処理対象のXML文書の特定部分を指定するために使われている。XPath言語自体は簡潔な構文(式言語)であり、XMLに準拠したマークアップ言語ではない。
XSL Formatting Objects
XSL Formatting Objects (XSL-FO) は、人間に理解しやすい形式の文書の組版を記述する、XMLに準拠したマークアップ言語である。

この3つの言語仕様は、標準化団体 W3C (World Wide Web Consortium) で開発され勧告として公表されている。

目次

[編集] 歴史

XSLの歴史は、既存の SGML 向けのスタイルシート技術 DSSSL の機能、特に印刷と植字の機能を、XMLに適用できる技術として開発する作業から始まった。

  • 1997年12月から、W3CのXSL作業部会の活動が始まった。XSL作業部会では、シャロン・アドラーとスティーブ・ジルズが共同議長を、ジェームズ・クラークがエディタを、それぞれ務めた。ジェームズ・クラークは、XSLの非公式な主席設計者でもあった。また、クリス・リリーがW3Cスタッフの連絡役を務めた。
  • 1998年8月18日に、作業部会はXSL仕様の最初の作業ドラフトを公表した。
  • 1999年11月16日に、XSLT 1.0 と XPath 1.0 がW3Cから勧告として公表された。
  • 2001年10月15日に、XSL 1.0(XSL-FOを含む)がW3Cから勧告として公表された。
  • 2007年1月23日に、XSLT 2.0 と XPath 2.0 がW3Cから勧告として公表された。

[編集] XSLを構成する技術

XML文書をXSLT/XPathで変換してXSL-FO文書を生成し、XSL-FO処理系によって人間に理解しやすい形式に変換する
XML文書をXSLT/XPathで変換してXSL-FO文書を生成し、XSL-FO処理系によって人間に理解しやすい形式に変換する

[編集] XSL Transformations

詳細はXSL Transformationsを参照

XSL Transformations (XSLT) は、XML文書を構造の異なるXML文書などに変換するためのXMLに準拠したマークアップ言語である。 XSLTを使うことにより、任意の形式のXML文書をXSL-FO形式のXML文書に変換することができる。 XSLTは、XSL-FO形式のXML文書への変換だけでなく、XML文書の汎用的な変換言語として使うことができる。

現在、XSLT処理系の実装は、数多く開発されており、利用することができる。 主な実装を次に示す。

[編集] XML Path Language

詳細はXML Path Languageを参照

XML Path Language (XPath) は、XML文書の特定の部分(要素、属性、テキストなど)を指定する言語である。 XPath自体は簡潔な構文(式言語)であり、XMLに準拠したマークアップ言語ではない。 XPathは、XSLTで処理対象のXML文書の特定部分を指定するために使われている。 XSL技術の構成要素と位置づけられている。 一般にXSLT処理系の実装は、XPath処理系の実装を含んでいる。

XPathを拡張した技術としてW3CXQueryを開発している。 XQueryは、処理対象のXML文書の特定部分を検索する。

[編集] XSL Formatting Objects

詳細はXSL Formatting Objectsを参照

XSL Formatting Objects (XSL-FO) は、人間に理解しやすい形式の文書の組版を記述する、XMLに準拠したマークアップ言語である。 視覚的媒体だけでなく、聴覚的媒体に関する制御も規定されている。 XSL-FO文書の生成は、XSLTによる変換によって行うことができるが、XSLTを使わずに任意の手段でXSL-FO文書を生成して構わない。

現在、XSL-FO処理系の実装は、あまり多くはないが、利用することができる。 XSL-FO処理系は、XSL-FO文書を実際に視覚的な形式(PDFなど)に組版もしくは聴覚的媒体に出力する。 XSL-FOの仕様では非常に多くの機能を規定しているため、多くの処理系の実装はXSL-FO仕様で規定された機能を全て実装するには至っていない。 主な実装を次に示す。

XSL-FO処理系の出力形式としては、さまざまなファイルフォーマットがある。 実際に出力可能なフォーマットは、XSL-FO処理系の実装により異なる。実装によってはファイルを作成せずに、直接にコンピュータ画面に表示したり、直接印刷することもできる。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク


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