芦屋駅 (JR西日本)
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芦屋駅(あしやえき)は、兵庫県芦屋市船戸町1番30号にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)東海道本線(JR神戸線)の駅。
アーバンネットワークエリアに属しており、Jスルーカード・ICOCA及びSuica(東日本旅客鉄道)・PiTaPa(スルッとKANSAI協議会)利用可能駅でもある。
芦屋駅 | |
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駅ビル(北出口側) |
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あしや - Ashiya | |
◄さくら夙川 (2.3km)
(1.4km) 甲南山手►
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所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 | ■東海道本線(JR神戸線) |
キロ程 | 575.6km (東京起点) 大阪から19.2km |
所在地 | 兵庫県芦屋市船戸町 |
電報略号 | アシ |
駅構造 | 地上駅(橋上駅) |
ホーム | 島式 2面4線(他、通過線2本) |
乗車人員 -統計年度- |
30,493*人/日(降車客含まず) -2006年度- |
開業年月日 | 1913年(大正2年)8月1日 |
備考 | みどりの窓口 有 *JR西日本の駅の中で第25位 |
目次 |
[編集] 駅構造
島式2面4線のホームの両側に、通過線が1本ずつ設けられた2面6線の地上駅で、駅舎は橋上化されている。外側線の本線は特急や貨物列車などの通過線で、ホームがない。そのため、新快速は当駅構内のみ内側線の待避線(1・4番のりば)に転線する。
普通列車と新快速・快速との接続駅であるが、接続電車によって普通列車の到着ホームが変わる。深夜の時間帯は神戸線が20分サイクル運転となり三宮などの緩急接続は見られなくなるが、芦屋における緩急接続は維持される。また使われることは現在ないが芦屋駅には折り返し設備もある。実際阪神・淡路大震災のとき使われたことがある。また朝ラッシュ時には芦屋始発の普通列車が設定されている。なお、阪神淡路大震災でホームが壊れたため、大阪方面のホームは大阪よりにずれている。
大阪方面、朝ラッシュ時、芦屋では緩急接続が維持されるが、新快速、快速が4分毎に発車するようになっているため発車時刻もわかりやすい(神戸線内できれいに4分毎になるのは当駅だけである)。
6線ということもあってポイントが複雑であることから、列車が構内に入線する時は下記の通りに速度規制がかかる。
- 大阪方面外側線から1番のりばに入線するとき:60キロ制限
- 大阪方面内側線から1番のりばに入線するとき:45キロ制限
- 大阪方面内側線から2番のりばに入線するとき:70キロ制限[1]
- 1番のりばから大阪方面外側線に転線するとき:60キロ制限(以前は40キロ制限だった。)
- 1番のりばから大阪方面内側線に転線するとき:45キロ制限
- 神戸方面内側線から4番のりばに入線するとき:45キロ制限
- 神戸方面外側線から4番のりばに入線するとき:45キロ制限
- 4番のりばから神戸方面外側線に転線するとき:45キロ制限
- 4番のりばから神戸方面内側線に転線するとき:45キロ制限
これにより、芦屋を新快速と普通列車が同時発車するときに新快速の方が遅れ、次の駅には普通が先着することも珍しくない。 ダイヤが乱れているときなどはよく発着番線変更が行われ、遅れが発生した時には遅延拡大を防ぐやりくりをし易い駅構造だが、逆に待避や接続などいろいろな機能を担っている駅のため、接続待ちによっては遅れを拡大しかねない構造ともなっている。
なお運行指令上は、通過線も含めて北から1番線、2番線…という風に6番線まである駅のため、利用者で言う「4番のりば」に入る列車は「芦屋、5番線」と点呼している。
[編集] ダイヤ
- 朝ラッシュ時(大阪方面)
- 快速、新快速が4分おきに1番線から発車していく。新快速は外側線から入線してくるが、7時台前半の快速は内側線から、それ以降の快速は外側線から入線する。内側線から入線する快速の2分程度前に普通が2番線に到着し快速と連絡を行う。新快速と普通の連絡はほぼ同時進入、発車で行われる。7時台後半以降、快速が外側線から入線するがこの快速は須磨、垂水、舞子を通過する快速である。内側が普通で容量限界なため快速を列車線、外側線に走らせるからである。この快速は神戸で新快速の待避を行った快速である。従来は芦屋で新快速の通過待ちをしていたが新快速が、終日芦屋に停車するようになりこうなった。外側線から入線する快速は新快速と同様、普通とほぼ同時進入、発車をする。平日7:34分発の松井山手行き普通は当駅始発であるが、これは2007年まで甲子園口始発だった列車である(2008年3月15日改正で、さらに運転区間を延長して西明石始発となった)。
- 昼間時
- ここでは15分サイクルダイヤになってからを昼間ダイヤとする。両方面ともラッシュ輸送終了後も10時あたりまでは新快速を中心に混雑がある。もっとも新快速は常に混雑が激しい。JR東西線直通の普通は快速と、京都から西明石間を走る普通は新快速と連絡する。ここで特筆すべき点はダイヤに無理があるため神戸方面の快速は芦屋駅到着が2分程度遅れるのが恒常化している点である。もっともこの遅れはJR西日本自体は気にしているわけでなく遅れに関する駅放送もない。上手な運転士の場合ほぼ定着させることはできる。また夕方に2本神戸方面には外側線から入線する快速があり、この快速は大阪を新快速の1分後に発車するもので、須磨、垂水、舞子を通過し後の新快速から逃げるように運転する。これは送り込みの列車である。
- 夕ラッシュ時
- 大阪方面は昼間と変わらない。神戸方面では新快速が7分30秒ごとに運転される。この増発新快速が芦屋駅に入線するまでの経過を述べると
- 3番線に普通西明石行きが入線
- 4番線に増発新快速が入線
- 増発新快速が発車後内側線から快速が4番線に入線
となっている。普通列車は2本、連絡を行うため、芦屋以降神戸方面各駅では普通列車の発車間隔が5分、10分間隔と不規則になる。また2.の新快速が少しでも遅れると同じホームに入線する3.の快速も遅れてしまう。なお新快速増発中は快速は4番発車になるため先述のように制限を受ける。
- 深夜
- 20分サイクルとなるが緩急接続はある。
なお快速と普通の接続は快速が追い抜いていくパターンの場合、快速が少々遅れてもする必要があるが、朝ラッシュの快速と普通、全時間帯の新快速と普通のように片方が少々遅れた場合、接続をとるかどうかは迷うところであるがこれはすべて車掌の独断で決まる。たとえば朝ラッシュのときなどは列車の本数が多いため列車を定刻通りの発車させることが多いが、昼間などは発車時刻を遅らして接続をとる場合が多い。
1 | ■JR神戸線(上り待避線) | 尼崎・大阪・北新地・京都方面 | (主に新快速とJR東西線直通の普通電車) |
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2 | ■JR神戸線(上り内側本線) | 尼崎・大阪・北新地・京都方面 | (主に快速と大阪・京都方面行きの普通電車) |
3 | ■JR神戸線(下り内側本線) | 三ノ宮・西明石・姫路方面 | (主に快速と大阪・京都方面からの普通電車) |
4 | ■JR神戸線(下り待避線) | 三ノ宮・西明石・姫路方面 | (主に新快速とJR東西線からの普通電車) |
[編集] 駅周辺
高級住宅地として名高い芦屋市の中心で、駅ビルには大丸芦屋店がある。阪神間の都市の多くと同じく、他社の同名の駅とは離れている。西宮市、尼崎市、伊丹市などでは他社の駅の方が市の中心市街地を形成するが、芦屋市においては当JR駅が市の中心部に当たる。しかし、駅前から一歩奥に入ればすぐに震災後少なくなったとはいえ豪壮な邸宅、ステンドグラス窓の洋館など、谷崎潤一郎の作品世界さながらの街並みが存在する。
芦屋、西宮の高級住宅地からは一見、山手側を走行する阪急神戸線の方が便利なように見えるが、芦屋川駅や夙川駅の駅前が未整備なのに対して、当駅周辺は整備されており自家用車でのアクセスが容易なため、芦屋市内のみならず西宮市西部の高級住宅地の住民も当駅を利用する傾向にある。
[編集] バス
阪急バス芦屋浜営業所担当路線の拠点であり、当駅北バスターミナルを境に芦屋市の南北へのバスが発着する。
- 1番のりば 日出橋(六麓荘町)・苦楽園・阪急夙川・岩園団地方面
- 2番のりば 東山町・芦屋市民プール前・芦屋病院前方面
- 3番のりば 阪神打出・南宮町西・新浜町方面
- 4番のりば 潮芦屋(南芦屋浜)方面
- 5番のりば 阪神芦屋・若葉町・シーサイドセンター・大東町・芦屋浜営業所前方面
- 6番のりば 奥池・有馬温泉・西宮市山口町方面
- 駅南側(JR芦屋南口停留所) 呉川町・大東町・奥池・有馬温泉方面
[編集] 歴史
- なお駅の設けられた時の村名は「精道」であったが、国鉄では知名度を理由に1889年(明治22年)まで存在した村名で、当時字名として残っていた「芦屋」をつけた。後の1940年(昭和15年)に市制が施行されたときに、「芦屋」の名は新しい市名として復活している。
- 1960年(昭和35年)10月1日 - 貨物取扱が廃止。
- 1980年(昭和55年)10月 - 駅ビルとしてモンテメール開業(主要テナントは大丸と三和銀行(現・三菱東京UFJ銀行))
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR西日本の駅となる。
- 1990年(平成2年)3月10日 - 昼間時に新快速が停車するようになる。
- 2003年(平成15年)12月1日 - 新快速が終日停車するようになる。
なお、1957年に東海道本線の快速停車駅を増やすことが検討された際、当時は隣接駅であった西ノ宮駅(現:西宮駅)と当駅で争奪戦が繰り広げられた。結局、複々線の内側(電車線)を走る快速列車は芦屋駅、外側線(列車線)を走る快速列車は西ノ宮駅に停車させることで決着をみている。 普通列車の待避駅が西宮でなく当駅である理由は、待避駅のバランスがよいからである。当駅と西宮駅は昔から停車列車などで争ってきたが、芦屋市の中心部にある当駅のほうが利用者は多く、優先されている。
[編集] 隣の駅
[編集] 脚注
- ^ 神戸方がカーブとなっているため
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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