牧港補給地区
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牧港補給地区(まきみなとほきゅうちく、Camp Kinser、キャンプ・キンザー)は、沖縄県浦添市の西部(沖縄本島中南部の西海岸)に立地するアメリカ海兵隊の兵站施設(基地)。通称は「キャンプキンザー」。
浦添市西部から浦添市北部にかけて長さ約3km、国道58号から西海岸にかけて幅約1km、市面積の約14%を占めている。戦後から沖縄の本土復帰前(沖縄返還前)にかけて、軍需物資の貯蔵や補給、修理などのための巨大な倉庫群・兵舎が建設され、米陸軍の極東随一の総合補給基地となった。
牧港補給地区が占める土地のうち、およそ約90%は私有地である。このため、年間45億円を超える賃借料が地主に支払われている。 また同市の市街地と西海岸開発計画地域の間に位置する為、都市計画にも多くの影響を与えている。
[編集] 概要
- 施設面積:2.738km²
- 所有形態:国有地 0.290km²(全施設面積の約11%)、私有地 2.447km²(同約89%)
- 管理軍別:アメリカ海兵隊
- 使用用途別:倉庫
- 地主数:2,205人
- 推定兵力:約2,160人
- 年間賃料:約45億円
- 従業員数:1,154人
[編集] 歴史
- 1945年(昭和20年) 陸軍沖縄南飛行場を接収し米軍の物資集積所として建設
- 1948年(昭和23年) 天願から米陸軍第二兵站補給団が移駐
- 1972年(昭和47年) 沖縄の本土復帰(沖縄返還)の際に、最高統治機関として同地域に設置されていた米国民政府が廃止されたことや、業務の大幅な整理縮小が行われたことで軍雇用員が大量解雇され、社会問題になった。
- 1978年(昭和53年) 米陸軍から米海兵隊に移管され、キャンプ瑞慶覧から第三海兵隊役務支援本部などが移駐した。