役満貫
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役満貫(やくまんがん)とは、麻雀の役のうち非常に難易度が高いもの、またはその役で得られる得点のことを言う。役満(やくまん)と略すことが多い。
役満貫となる役については麻雀の役一覧を参照のこと。
[編集] 概要
役満貫の得点は符数や飜数を超越した扱いとされており、計算を必要としない。役満貫が成立している場合は役満貫以外の役はすべて無視し、決められた特定の得点とする。現在は四倍満貫(親48000点、子32000点)とすることが多い。なお、完全先付けにおける和了資格などを考える際には、役満貫以外の役との複合を認めることもある。
役満貫に該当する複数の役が同時に成立している場合、つまり役満貫どうしが複合した場合(字一色と大三元など)、ダブル役満、トリプル役満と称して、通常の役満貫の2倍ないし3倍の点数として扱うこともある。また、役満貫に該当する役が1種類だけでも、和了の方法(四暗刻単騎など)や役の難易度(大四喜など)によってはダブル役満として扱うルールもある。
歴史的には、麻雀において一回の和了で獲得できる最大の点数(上限)を満貫と称した。複数の役の複合により満貫に達する場合を数え満貫または数満貫といい、単一の役だけで満貫として扱う場合を役満貫として区別した。よって、役満貫の点数は文字どおり満貫と同額であった。しかし、いわゆる麻雀のインフレ化に伴い、満貫以上の得点(倍満貫・三倍満貫・四倍満貫)が認められるようになり、それに応じて役満貫の点数も上昇していった。その結果、現在では、役満貫を四倍満貫として扱うようになった。これに伴い、役満貫以外の役の複合による最大得点も四倍満貫相当とするのが一般的となった(数え役満)。数え役満について、詳細は麻雀の得点計算を参照。
役満貫は一般に非常に難度が高いものであるが、その難度は役の種類により幅が大きい。中でも比較的完成するのが容易であるとされる
- 四暗刻 - 使用できる牌種を厳しく制限するものが多い中、四暗刻では全ての牌を役の構成牌として使える。(四槓子も同様だが、こちらは槓の難しさから難度は圧倒的に高い)
- 大三元 - 手牌のほとんどまたは全体に条件を課すものが多い中、大三元の条件は3面子だけである。
- 国士無双 - 牌種の制限から同種の牌を複数要求するものが多い中、国士無双では雀頭を除き1種1枚でよく確率的に有利である。
を総称して俗に役満御三家と言われる。
[編集] 役満貫の複合例
- ツモ和了
- 清老頭と四暗刻の複合。
- 四暗刻自体は比較的出現しやすい役満であるが、四暗刻が他の役満と複合するのは非常に稀である。理由として、手の内がすべて対子と刻子の状態になり四暗刻が狙える手組みになったとしても、対子と刻子がすべて一九牌だったりすべて字牌だったりすれば、メンゼンに拘ることなく鳴いて和了に向かうからである。つまり四暗刻が他の役満と複合するためには、手の内に他の役満のタネ(対子)が揃っており、かつ、それら必要牌がなかなか場に切り出されず、かつ、切り出される前に自力でツモってこなければならない。しかも必要牌すべてが自分のツモ筋になければならない。達成不可能なわけではないが、これら重なり合う条件をすべてクリアしなければならないため、四暗刻の複合は非常に珍しい。
役満自体そう頻発するものではないため、役満の複合にお目にかかることは滅多にない。しかし敢えて言うなら、字一色が大三元や四喜和と複合するケースはごくごく稀に見られる。四暗刻も理論上は字一色や大三元、四喜和、清老頭、緑一色などと複合可能であるが、あくまで理論上の話であって、上述の通り現実的には非常に難しい。まして天和や地和の複合は天文学的確率であると言える。ただし以下のように、天和地和が他の役満を含んでいた例はわずかながら存在する。