強襲揚陸艦
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強襲揚陸艦(きょうしゅうようりくかん、Amphibious assault ship)とは、人員や物資の揚陸を目的とする揚陸艦のうち、ヘリコプターによる空輸を主体とした揚陸を行う軍艦のこと。特徴としては、大規模なヘリ運用能力と全通甲板が挙げられる。アメリカ海軍式の艦種分類記号では下記の記号が当てられる。
- LPH(Landing Platform, Helicopter )、ヘリコプターによる人員の輸送・揚陸が主体
- LHA(Landing Helicopter Assault )、LPHに艦内ドックを装備、揚陸艇による重装備の揚陸も可能に
- LHD(Landing Helicopter Dock )、LHAのドック容積を拡大し、揚陸艇運用能力を強化
また、アメリカ軍が現在運用する強襲揚陸艦は、大きさが第二次世界大戦期の正規空母ほどもあり、ハリアーIIなどの固定翼機を運用することもできる。
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[編集] 歴史
[編集] 空母から発展した強襲揚陸艦
ヘリコプターの実用第1号は1939年にアメリカで初飛行した、シコルスキーVS-300である。アメリカ海軍はすぐにヘリコプターを対潜哨戒や救難に使用した。第二次世界大戦後ヘリコプターが発達し搭載力が増大するにつれ、太平洋戦争で大規模な上陸作戦を何度も経験したアメリカ海軍はヘリコプターを使用した迅速な揚陸作戦の検討を開始した。
この案に沿って朝鮮戦争後、余剰になっている護衛空母を強襲揚陸艦 (LPH) に改装し、更に大型のエセックス級航空母艦3隻(ボクサー、プリンストン、ヴァリー・フォージ)の固定翼機運用能力を撤去して強襲揚陸艦に改装した。この3隻は満載排水量3万トンに達し、ヘリコプター30機と海兵隊約1500名を収容できた。
この能力や飛行甲板・艦橋配置などの外観は、その後新造されたイオー・ジマ級強襲揚陸艦7隻(1961年、満載排水量18,000t)、タラワ級強襲揚陸艦5隻(1976年、満載排水量39,000t)、ワスプ級強襲揚陸艦7隻(1989年、満載排水量40,000t)に引き継がれている。なおタラワ級とワスプ級は、垂直/短距離離着陸機(S/VTOL機)の運用能力も有している。
[編集] 主な強襲揚陸艦
[編集] アメリカ
- イオー・ジマ級強襲揚陸艦(LPH) ※全て退役済
- タラワ級強襲揚陸艦(LHA)
- ワスプ級強襲揚陸艦(LHD)
- LHA (R) ※計画中
[編集] イギリス
- オーシャン(分類上はヘリコプター揚陸艦)
[編集] イタリア
[編集] オーストラリア
- キャンベラ級強襲揚陸艦 ※計画中
[編集] 韓国
[編集] スペイン
- フアン・カルロス1世(強襲揚陸艦 兼 軽空母)
[編集] フランス
[編集] 関連項目
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