小紅の渡し
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
小紅の渡し(こべにのわたし)は、岐阜県岐阜市の長良川で運航されている渡し船である。
県道の一部岐阜県道173号文殊茶屋新田線になっている、岐阜市が岐阜県に代わり運営している。
目次 |
[編集] 特徴
- 岐阜市の長良川にあり、岐阜市一日市場と岐阜市鏡島を結ぶ。鏡島大橋と河渡橋の間にある。
- 使用される舟は木製であり、水深の浅いところは竹竿(棹)で、水深の深いところは艪を使用して進む。現在この方法を用いた渡し船は珍しい。
- 毎月21日の瑞甲山乙津寺(鏡島弘法)の命日には、多数の参詣者が利用し賑わう。
- 一般の利用客も多いが、風情があることから、最近は観光客の利用も多い。
[編集] 歴史
- 歴史で小紅の渡しの名が登場するのは、江戸時代の1692年(元禄5年)の事である。元々は中山道の河渡の渡し(現河渡橋付近)の裏街道であったが、梅寺瀬踏開運地蔵(梅寺は瑞甲山乙津寺の別名、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康が霊験を受けた地蔵菩薩)への参拝者もあり、利用者は多かった。
- 小紅の渡しの名の由来ははっきりしていない。有力な説は以下である。
- 昔、お紅という名の女性の船頭がいた。
- 川を渡る花嫁が、川面に写った顔を見て紅を直した。
- この近辺に、紅を採る草が多く生えていた。
[編集] 利用時の注意
- 営業時間:
- 8:00~17:00(4月~9月)
- 8:00~16:00(10月~3月)
- 運休日:毎週月曜日 (増水時の運休あり)
- 料金:無料
- 船頭は堤防の上にある渡船小屋で待機しているので、渡し船を利用したい場合、渡船小屋へ向かい、利用したい事を告げる。尚、渡船小屋には電話などは設置されていないので、船頭が対岸にいる場合は、大声で呼び、両手を大きく振るといった方法で船頭に知らせる。
[編集] その他
- 演歌歌手の真木柚布子の「越中恋歌」(2007年3月発売)のC/W曲「小紅の渡し」は、この小紅の渡しを題材にしている。
- かつて90年代の終わりに、独立U局特番で道特番が放送された際、岐阜放送がこの渡しを取り上げたため、13局すべてで小紅の渡しの映像が流れた。
[編集] 隣の橋
(上流) - 大縄場大橋 - 鏡島大橋- 小紅の渡し - 河渡橋 - 長良川橋梁 (東海道本線) (東海道本線) - (下流)