嬰ハ
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嬰ハ(えい-)は、音名のひとつ。ハの楽譜上の位置を変えずに半音上げた音であり、楽譜ではハに♯を付けて表す。
各オクターブにひとつずつある。
目次 |
[編集] 各語における嬰ハ
- 英語:C sharp
- ドイツ語:Cis
- イタリア語:Do diesis
- フランス語:Ut dièse
[編集] 各オクターブの嬰ハ
譜例 | MIDIにおける ノートナンバー |
オクターブ表記 | 周波数 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
109 | C♯8 | 五点嬰ハ | cis5 | 4434.92209563Hz | ||
97 | C♯7 | 四点嬰ハ | cis4 | 2217.46104781Hz | ||
* | 85 | C♯6 | 三点嬰ハ | cis3 | 1108.73052391Hz | |
* | 73 | C♯5 | 二点嬰ハ | cis2 | 554.36526195Hz | |
* | 61 | C♯4 | 一点嬰ハ | cis1 | 277.18263098Hz | |
* | 49 | C♯3 | 片仮名嬰ハ | cis | 138.59131549Hz | A管のクラリネットの最低音(実音) |
* | 37 | C♯2 | 平仮名嬰は | Cis | 69.29565774Hz | 多くのバスクラリネットの最低音(実音) |
* | 25 | C♯1 | 下一点嬰は | Cis1 | 34.64782887Hz | |
13 | C♯0 | 下二点嬰は | Cis2 | 17.32391444Hz |
- 上のオクターブから順に並べた。従って、ある行の音はその次の行の音よりオクターブ高い。
- オクターブ表記は左から、国際式、日本語式、ドイツ語式である。
- 一部の楽器製造会社では、国際式より1小さい数字が使われている。
- 周波数は、A(イ)=440Hz、十二平均律としたときの概算である。
[編集] 異名同音
[編集] 各調における位置
- 嬰ハ長調の第1音、主音(ド)。
- 嬰ハ短調の第1音、主音(ラ)。
- ロ長調の第2音、上主音(レ)。
- ロ短調の第2音、上主音(シ)。
- 嬰イ短調の第3音、上中音(ド)。
- イ長調の第3音、上中音(ミ)。
- 嬰ト短調の第4音、下属音(レ)。
- 嬰ヘ長調の第5音、属音(ソ)。
- 嬰ヘ短調の第5音、属音(ミ)。
- ホ長調の自然長音階、旋律的長音階(上行形)の第6音、下中音(ラ)。
- ホ短調の旋律的短音階(上行形)の第6音。
- 嬰ニ短調の自然短音階、旋律的短音階(下行形)の第7音(ソ)。
- ニ長調の自然長音階、和声的長音階、旋律的長音階(上行形)の第7音、導音(シ)。
- ニ短調の和声的短音階、旋律的短音階(上行形)の第7音、導音。
[編集] 各音との関係
音名 | |||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
音程はこの音からの音程である | |||||||||||
嬰ロ 長7度上 短2度下 |
重嬰ロ 増7度上 減2度下 |
重変ロ 重減7度上 重増2度下 |
変ロ 減7度上 増2度下 |
ロ 短7度上 長2度下 |
|||||||
重変イ 重減6度上 重増3度下 |
変イ 減6度上 増3度下 |
イ 短6度上 長3度下 |
嬰イ 長6度上 短3度下 |
重嬰イ 増6度上 減3度下 |
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重変ト |
変ト 重減5度上 重増4度下 |
ト 減5度上 増4度下 |
嬰ト 完全5度上 完全4度下 |
重嬰ト 増5度上 減4度下 |
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重変ヘ |
変ヘ 重減4度上 重増5度下 |
ヘ 減4度上 増5度下 |
嬰ヘ 完全4度上 完全5度下 |
重嬰ヘ 増4度上 減5度下 |
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重変ホ 重減3度上 重増6度下 |
変ホ 減3度上 増6度下 |
ホ 短3度上 長6度下 |
嬰ホ 長3度上 短6度下 |
重嬰ホ 増3度上 減6度下 |
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重変ニ 重減2度上 重増7度下 |
変ニ 減2度上 増7度下 |
ニ 短2度上 長7度下 |
嬰ニ 長2度上 短7度下 |
重嬰ニ 増2度上 減7度下 |
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ハ 減8度上 増1度下 |
嬰ハ 完全1度上 完全1度下 |
重嬰ハ 増1度上 減8度下 |
重変ハ |
変ハ 重減8度上 重増1度下 |