大和三山
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大和三山(やまとさんざん)とは、奈良県(旧・大和国)の奈良盆地南部、飛鳥周辺にそびえる3体の山々の総称。2005年(平成17年)7月14日、国の名勝指定。
万葉集では「香具山は畝火(うねび)ををしと耳梨(みみなし)と相あらそひき神代よりかくにあるらし古昔も然にあれこそうつせみも嬬をあらそふらしき」(中大兄皇子)と歌われている。大和三山(の神)が神代に恋争いをしたという歌である。この歌の「畝火ををし」を「畝火雄々し」と解釈し畝傍山の神は男神であるという説と、「畝火を愛し」と解釈して畝傍山は女神であるという説とがある。この歌は、中大兄皇子と弟の大海人皇子の額田王をめぐっての恋争いを大和三山に託したものという説もある。一般には香具山と耳成山が男神、畝傍山が女神とされる。