南正時
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南 正時(みなみ まさとき、1946年- )は、日本の鉄道写真家・旅行ライター、アニメーション研究家。国内外の鉄道に加え、湧水にも造詣が深い。
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[編集] 経歴
福井県武生市出身。子供の頃から鉄道に親しみ、蒸気機関車を中心にした鉄道写真を始める。
その後上京し、アニメ制作会社・Aプロダクション(シンエイ動画の前身)に入社し、アニメの制作に携わる。在籍時、アニメーター・大塚康生に出会い、蒸気機関車のスケッチや写真を大塚が多く残していたことを知り、鉄道写真への熱意が高まり、雑誌に蒸気機関車の写真を掲載されたことをきっかけとしてAプロダクションを退職し写真家に転向。
以後は、各社の雑誌(鉄道雑誌では鉄道ジャーナルでの取材が目立つ)や書籍にて活躍、海外にも活動の範囲を広げ、復活したばかりのオリエント急行に日本人として初めて乗車するなど、国内外の鉄道写真やルポを発表し続けている。また、1970〜80年代に勁文社が発行していた「大百科シリーズ」にて数冊の少年向け鉄道関係書を著したこともあり、当時の鉄道少年にも広く知られる存在となった。海外での南の鉄道写真家としての活動は、映画『ヨーロッパ特急』のモチーフとしても使われた。
現在は、鉄道写真家の他に旅行ライターとしても活躍、ライフワークの湧水・名水に関する著書も多い。日本経済新聞では水曜日夕刊に「懐かしの風景」を連載、鉄道に限らない古き昭和の風景などを紹介している。アニメ制作に携わっていたことから、アニメ関連の活動も続けており、国内外でのアニメ関連イベントにも出席している。また、テレビやラジオの出演も多数。和服を普段着として愛用し、風俗などにも造詣が深く「オジサンの玉手箱」などの著書もある。