前田愛 (文芸評論家)
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前田 愛(まえだ あい、男性、1931年4月20日 - 1987年7月27日)は、国文学者・文芸評論家。本名は前田 愛(よしみ)。声優の前田愛及び女優の前田愛は別人。
元々の専攻は日本近世文学だが、幕末・明治期の文学を扱い、次第に近代日本文学に進出。1976年に『成島柳北』で第8回亀井勝一郎賞受賞。テクスト論、記号論など新しく興った文学理論を次々に研究に取り入れていった。都市小説論の集大成として『都市空間のなかの文学』を著した。『前田愛著作集』が刊行されている。
[編集] 著作
- 幕末・維新期の文学 法政大学出版局, 1972
- 近代読者の成立 有精堂, 1973(のち岩波現代文庫)
- 1976年『成島柳北』(朝日新聞社)(のち朝日選書)
- 1978年『幻景の明治』(朝日選書)(のち岩波現代文庫)
- 1978年『樋口一葉の世界』(平凡社)
- 1982年『都市空間のなかの文学』(筑摩書房)(のちちくま学芸文庫)
- 近代日本の文学空間 新曜社, 1983
- 幻景の街 小学館, 1986(のち岩波現代文庫)
- 1988年『文学テクスト入門』(筑摩書房)
- 前田愛著作集 全6巻、筑摩書房、1989-90