ラマダーン
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ラマダーン (アラビア語: رمضان )はヒジュラ暦の第9月。日本ではラマダン、ラマザンともいう。
ヒジュラの道中の苦難を追体験するために行われる。
イスラム教徒の義務の一つである「断食(サウム)」では、この月の日の出から日没までのあいだ、飲食を絶つ。イスラム暦は純粋な太陰暦で、閏月による補正を行わないため、毎年11日ほど遅れ、およそ33年で季節が一巡する。そのため「ムスリムは同じ季節のラマダンを人生で2度経験する」と言われる。
「ラマダーン」を「断食」のことと誤って捉える人も少なくないが、月名である。
ラマダーン月の開始と終了は、長老らによる新月の確認によって行われる。雲などで新月が確認できなかった場合は1日ずれる。
また、1ヶ月間という期間を完全に絶食する訳ではなく(常識的に考えて当然不可能である)、日没から日の出までの間に一日分の食事を摂る。この食事は普段よりも水分を多くした大麦粥であったり、ヤギのミルクを飲んだりする。
旅行者や重労働者、妊婦、産婦、病人など、合理的な事情のある場合は昼間の断食を免除される一方、敬虔なムスリムは自らの唾を嚥下することさえ忌避するなど、ひと口に「断食」と言ってもその適用範囲にはある程度の柔軟性と幅を持つ点にも注意が必要である。断食をするかどうかは原則として宗教的モラルの問題である。旅行者は断食を免除されるというのを拡大解釈して、イスラム教徒の富豪一部にはラマダンに旅行に出かけ、断食逃れと呼ばれるようなことをする者もいる。
夏に日が沈まない極地地方にあっては、近隣国の日の出・日没時間に合わせるなどの調整も図られる。また、基本的に異教徒には強制されない。
断食は飲食物の摂取量を減らすことが目的なのではなく、あくまで宗教的な試練として課される。むしろラマダン中は日が沈んでいる間に食い溜めをするため(そのために、日が出ていない時刻に人を起こす者が巡回している事さえある)夜食が盛大になり通常より食糧品の売れ行きが良くなったり、太る人が多くなるといわれる。 ラマダン中には世界中のイスラム教徒が同じ試練を共有することから、ある種の神聖さを持つ時期であるとみなされている。断食明けの祭りは盛大である。
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