モベルコミュニケーションズリミテッド
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モベルコミュニケーションズリミテッド (Mobell Communications Ltd.) とは、イギリスに本拠を置く、海外用携帯電話販売及びレンタルサービスを提供する会社。
目次 |
[編集] 概要
日本では、東京都内に日本支店を設置して海外専用の専用回線・端末の販売とレンタルを行っている。かつては、T-CATと新東京国際空港ターミナル1(当時)のノキアストアを運営していたが(現在はいずれも撤退し、閉鎖されたT-CATについては、テレコムスクエアが八重洲でノキアストアを再開している。成田国際空港の店舗は、成田空港サービス株式会社がそのまま引き継ぎ、現在はターミナル2にも同社がノキアストアを開設している)、現在は、支店内のショールームとインターネットによる取り次ぎで業務を行っている。
本稿では、日本支店での取扱内容について述べる。
日本支店所在地
- 〒105-0012 東京都港区芝大門 2-12-10 T&G浜松町ビル6階
- TEL 0120-423-524,(03)5777-2668
- FAX (03)5777-2669
- 営業時間外および緊急停止等の連絡先 080-3028-8166(または、英国本社+44-1543-426999)
[編集] 販売部門
代理店として、数社がホームページ上にリストアップされているが、代理店で直接受け取ることができるわけではなく、受付後にモベル日本支店が宅配便で送る形となっているため、代理店利用時には注意が必要である。また、直接支店に来社する際には、在庫確認や混雑対策などの理由から電話予約をすることを推奨している。
[編集] ワールドタイプ
日本でのサービス開始当初(2001年)は、SIMカードのみ(当時の名称は、「ポストペイドSIMカード」で、後に現在の「ワールドタイプSIMカード」に改称)の販売であったが、2004年5月10日からは、SIMロックのかかった端末とのセットの取扱を開始。英国O2 plcの回線を利用する。現在は、SIMカードのみの販売とSIMロックのかかったNOKIA端末(2007年以降は、SIEMENSの端末も登場している)のセットの販売がある。
特徴は、基本料金が0円であること。ただし、1年間未使用期間が発生した場合には回線停止となるが、モベルに連絡することで同番号で再度開通可能である。
なお、日本国内ではNTTドコモのFOMA網にローミングできる(ただし、日本国内での利用は、Nokia 6630とのセットか、SIMロックのないW-CDMA端末が別途必要)。ただし、ドコモ宛(SoftBank宛も同様)のSMS送信は不可(逆も同様)。
2008年1月24日より、正式にGPRS通信のサポートを開始し、Nokia 6630(日本語版)の販売を開始した(この時点で、他に発売されている機種も併せてサポート開始)。同時に、初のW-CDMA端末のリリースとなった。
[編集] Mmail
SMSの他、O2 plcがSMSの仕組みを応用して提供する簡易EメールサービスMmailの利用も可能。メールアドレスは、電話番号のアドレス (+44xxxxxxxxx@mmail.co.uk) となり、変更は不可である。送受信とも英数字(ASCII文字)のみ使用可で、日本語は使用不可。文字数は、送信は宛先・件名・本文含めて159文字まで。受信は160文字ごとに分割され、分割された残りの本文を受信するにはSMSで逐一要求する必要がある。日本国内でもFOMA網で送受信とも利用可能。
[編集] セット端末
現行のセットは、SIEMENS CF75、SIEMENS AX72、Nokia 6630(日本語版)である。
以前は、Nokia 2100、Nokia 3310、Nokia 3410、Nokia 3100、Nokia 1110、Nokia 1112、Nokia 3120、Nokia 1110i、Nokia 7360、SIEMENS CF110などのセットもあった。また、Nokia 8210の中古端末とのセットも当初用意された。
Mmailについては、基本的にセットの端末では送受信とも利用可能である。それ以外の端末は、動作保証外となる。
なお、2007年の4月から5月にかけて(当社では、ゴールデンウィーク期間といっている)、100台限定で、Nokia 6125のセットが発売されていた。この機種は、同社が発売するセット機種としては初の折りたたみ機種かつGSMクワッドバンド機種となる(当然、この機種では日本と韓国での利用はできない。また、ローミング提携事業者のないパナマなどでの利用もできない)。また、カメラ機能内蔵やmicroSD対応のため、従来の機種より高い値段設定となっている。
[編集] 注意事項
なお、コロンビアでのローミング利用の場合は、セット端末のいずれの端末も対応していない(ただし、上記限定セット端末である、Nokia 6125はコロンビアや合衆国のAT&Tモビリティのカバーする一部エリアなどでも利用可能)ため、850MHz対応のGSM端末が別途必要(ただし、モベルでの販売がない(ただし、上記限定期間のみ販売の機種は例外)ため、別の業者で探す形になる)。ただし、同じく850MHz帯のGSMを利用しているパナマについては、モベルのSIMカードがパナマの事業者とローミング提携していない(2007年12月現在)ため、850MHz対応のGSM端末を用意しても利用は不可である。
大韓民国での利用の場合は、公式には仁川空港でKTFからSIMカード対応のCDMA端末をレンタルすることで対応可能だが、W-CDMA対応エリアでは、W-CDMA対応のSIMロックなしの端末でも利用可能。
なお、Nokia 7360、SIEMENS CF75、SIEMENS AX72、SIEMENS CF110などの1900MHz対応端末でも、合衆国でAT&Tモビリティの850MHzエリアなどでは使えない(ただし、上記限定販売端末は可能)ので、850MHz対応端末を自分で別途準備するか、アメリカタイプを利用するのが無難。
[編集] 中国タイプ
2007年12月1日取扱開始。中国移動の回線を利用する。SIMカードのみの販売とSIMロックのかかったNOKIAまたはSIEMENS端末のセットの販売がある。
なお、中国本土・台湾・香港・マカオでのみで利用可能(非公式ではあるが、英国O2 plcのGSM/3Gネットワークでのローミング利用も可能)。基本料金は8820円/年(税込・ただし、2年目以降)。
[編集] セット端末
現行のセットは、Nokia 1110i、SIEMENS AX72である。
[編集] アメリカタイプ
2006年7月24日取扱開始。AT&Tモビリティの回線を利用する。SIMカードのみの販売とSIMロックのかかったNOKIA端末のセットの販売がある。
電話番号は、ニューヨーク市の番号が符番される。
合衆国本土の他、カナダ・ハワイでのローミングに対応している。基本料金は、4200円/年(税込・ただし、2年目以降)。
[編集] セット端末
現行のセットは、SIEMENS CF75、Nokia 1112iである。ただし、ワールドタイプ等で提供される端末と同じ仕様のため、850MHz帯には対応していない。
以前は、Nokia 6030、Nokia 1100(ただし、いずれもGSM850/1900のデュアルバンドバージョン)、SIEMENS AX72(GSM850MHz非対応)とのセットもあった。
[編集] イリジウム
2007年3月頃(2月?)に販売の取り扱いを開始。海外の販路から取り寄せているため、日本のイリジウム代理店であるKDDIネットワーク&ソリューションズよりも安く提供できることを売りにしている。機種は、SS9505Aを採用、専用のSIMを差し込む方式になっている。端末価格が税込19万9500円、月額基本料同5355円、その他初期費用は掛からない。ただし、最低1年の縛りがあるため、1年以内に解約した場合は、5355円×12ヶ月の支払が必要(12ヶ月には、既に利用した期間を含め)。
イリジウムのみ、インターネットからの申込ができず、PDFファイルをプリントアウトしたものをFAXするか、電話で申し込むかのいずれかとなる。
[編集] かつて取り扱っていたSIMカードおよび端末セット
[編集] チャイナタイプ
2006年4月28日取扱開始(中国向けのSIMカード自体は、2005年2月に取扱開始しており、それに代わるものとしてリニューアル)。中国移動の回線を利用する。SIMカードのみの販売とSIMロックのかかったNOKIA端末のセットの販売があった。
なお、中国本土・台湾・香港・マカオでのみで利用可能(非公式ではあるが、英国O2 plcのGSM/3Gネットワークでのローミング利用も可能)。基本料金は735円/月(税込)。
2007年12月1日の中国タイプ取扱開始に伴い、新規受付停止。従来からの利用者はそのままの利用も可能だが、希望者には、中国タイプへの契約変更も可能になっている。
[編集] セット端末
以前は、Nokia 3100、Nokia 1110、Nokia 1112、Nokia 3120、Nokia 1110iなどのセットを取り扱っていた。
[編集] セット端末利用上の注意
SIMカードとセットとなる端末は、日本のノキアストアや海外のノキアを含め、メーカー保証を一切受けられないので故障には特に注意が必要。基本的には、モベル社の日本支店が1年間の保証をする形をとる。
なお、同社のアフターサービスは、あくまでも「SIMカード」の部分のみであると約款に明記されている。
[編集] レンタル部門
申込方法としては、前述のSIMカード購入同様、ショールームでの直接手続きか、ネット・FAXでの申込となる(ネット・FAX申込の場合、借りるときの端末の送料は無料だが、空港宛に発送させる場合には空港利用料相当の手数料がかかる。また返却時は宅配便の着払いでの発送ないしはショールームへの直接の持ち込みで返却可能)。
[編集] 携帯電話レンタル
[編集] ワールド携帯レンタル
Nokia 1110に、グレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国の番号が入ったSIMカードがセットされた状態でのレンタルとなる(ただし、端末が対応していないため、3Gローミング・GSM850/1900MHz圏でのローミングは不可)。利用料630円/日、補償金(オプション)210円/日。通話料別途。
[編集] アメリカ・ハワイ・カナダ用携帯レンタル
Nokia 6030に、合衆国の番号が入ったSIMカードがセットされた状態でのレンタルとなる(つまり、カナダはローミング扱い)。利用料630円/日、補償金(オプション)210円/日。通話料別途。
[編集] 中国プラス携帯レンタル
Nokia 2100に、中華人民共和国の番号が入ったSIMカードがセットされた状態でのレンタルとなる(台湾・香港・マカオ・ベトナム・マレーシア・シンガポール・タイでのローミングは可)。利用料630円/日、補償金(オプション)210円/日。通話料別途。
[編集] 韓国用携帯レンタル
Nokia 8587に、大韓民国の番号が入ったCDMA電話機のレンタルとなる。ローミングは不可。利用料630円/日、補償金(オプション)210円/日。通話料別途。
[編集] インドネシア用携帯レンタル
Nokia 8210に、インドネシア共和国の番号が入ったSIMカードがセットされた状態でのレンタルとなる。ローミングは不可。利用料630円/日、補償金(オプション)210円/日。通話料別途。
[編集] ドイツ用携帯レンタル
Nokia 1110に、ドイツ連邦共和国の番号が入ったSIMカードがセットされた状態でのレンタルとなる。ローミングは不可。利用料630円/日、補償金(オプション)210円/日。通話料別途。
[編集] 日本国内用携帯レンタル
KDDIのグローバルパスポートCDMA対応CDMA 1X端末であるA1305SAのレンタルとなる。ただし、日本国外での利用は不可。利用料630円/日、補償金(オプション)210円/日。通話料別途。
[編集] 衛星携帯レンタル
イリジウム端末、Motorola 9505のレンタルとなる。利用料2625円/日、補償金(オプション)1050円/日。通話料別途。
[編集] データカードレンタル
[編集] アメリカ用データ通信カード
PCカードTypeIIに対応したデータ端末のレンタルとなる。通信速度は、下り最大2.4Mbps、上り最大144kbps。対応OSはWindows2000(SP3またはSP4)、XPとなる。利用料630円/日、補償金(オプション)210円/日。通信料別途。
[編集] 関連項目
- O2 - ワールドタイプSIMカードのMNO
- 中国移動 - 中国タイプSIMカードのMNO
- AT&Tモビリティ - アメリカタイプSIMカードのMNO
- Cheapcalls
[編集] 外部リンク
- 海外携帯電話のモベルコミュニケーションズリミテッド
- SIMカード販売
- Cheapcalls…サイト運営をモベル日本支店で行っている
- Mobell Communications Ltd.(英国本社サイト)
- HanaCell(英国本社が販売している、米国在住日本人向け携帯電話サービスのサイト)
- Mobal Communications Inc.(米国支店サイト)