スコット・ポドセドニク
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スコット・ポドセドニク(Scott Eric Podsednik , 1976年3月18日 - )はアメリカメジャーリーグ、コロラド・ロッキーズの外野手。テキサス州ウェスト出身のチェコ系アメリカ人。1994年ドラフト3位指名でウェスト高校からテキサス・レンジャーズに入団。高校時代はスポーツ万能で、バスケットボールやトラック競技で表彰を受け、テキサス大学、テキサスA&M大学、テキサスキリスト教大学から200メートル競走やハードル競争の選手として奨学金の申し出を受けた。
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[編集] 経歴
[編集] マイナー時代
入団当初は思うような活躍ができず、フロリダ・マーリンズ、再びレンジャーズ、シアトル・マリナーズといくつかの球団のマイナーを転々とした。
2001年4月にマリナーズ傘下の3Aで11試合連続ヒットとマークし、好調な滑り出しを見せたものの、左膝を痛めてしまい故障者リスト入りを余儀なくされた。しかし、復帰後も好調を維持し、約1ヶ月後の7月6日、ついに念願のメジャーへ初昇格を果たす。しかし、7月26日には再び3Aへ降格。この年のメジャーでの成績は打率.167(6打数1安打)、3打点に終わった。この年のシーズンオフに参加したプエルトリコのウィンターリーグでは、31試合に出場して打率.467、11打点と大活躍した。 翌年も開幕は3Aで迎えることとなったが、打率.279、9本塁打、61打点と結果を出すと、ロースター枠が拡大される9月にメジャーへ再昇格を果たした。10月にミルウォーキー・ブルワーズへ移籍。
[編集] ブルワーズでの活躍
2003年は開幕からベンチ入りを果たすと、センターのレギュラーに定着。チームが10連勝をマークした8月には、新人としてはリーグトップとなる10二塁打、ニューヨーク・メッツのホセ・レイエス遊撃手と並ぶ39安打(107打数)をマークするなど活躍した。その月は27試合の出場で打率.364、3本塁打、16打点を挙げて、ナショナルリーグの月間最優秀新人にも選出された。最終的には打率.314(リーグ8位)、43盗塁(リーグ2位。1位はホアン・ピエール外野手の65個)、175安打(リーグ14位)、100得点(リーグ13位)、8三塁打(リーグ3位)と、新人野手の中ではリーグトップの成績を残した。他にも9本塁打、58打点をマークするなど、ナ・リーグ新人王争いではマーリンズのドントレル・ウィリス投手に次ぐ次点の評価を得た。 2004年は持ち前の脚力を生かして70盗塁を記録して初めてのタイトルとなる盗塁王を獲得。しかし、二年目のジンクスに陥り打率を.244まで落としてしまい、タイトルは取ったものの評価を下げてしまった。
[編集] ホワイトソックスへ
その年のオフ、リード・オフ・マンの候補を探していたホワイトソックスにカルロス・リー外野手との交換トレードで移籍。2005年は1番打者として同じく新加入した2番打者の井口資仁内野手とともにオジー・ギーエン監督の目指す機動力野球の重要なキーマンとなった。7月のMLBオールスターゲームでは32番目の選手を決める最終投票で、ニューヨーク・ヤンキースのデレク・ジーターを抑えて選出された。この年は途中で左足の内転筋を傷めて故障者リスト入りしたこともあったが、129試合に出場して、打率.290、147安打、59盗塁(リーグ2位。1位はロサンゼルス・エンゼルスのショーン・フィギンズ内野手)をマーク。特に盗塁数は1983年のルディ・ロウに次ぐ球団史上2位の記録となり、チームの地区優勝に大きく貢献した。 プレーオフでも2本塁打を放つ活躍で、ヒューストン・アストロズとのワールドシリーズ第2戦ではワールドシリーズ史上14本目となるサヨナラホームランを放った。その際に使用されたバットは野球殿堂博物館に展示されている。ちなみに、この年、ポドセドニクはレギュラーシーズンでは1本もホームランを打っていなかった。 2007年オフにホワイトソックスから解雇された。
[編集] 年度別成績
年度 | チーム | 試合 | 打数 | 得点 | 安打 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 四球 | 三振 | 打率 | 出塁率 | 長打率 |
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2001 | SEA | 5 | 6 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 3 | 0 | 0 | 1 | .167 | .167 | .500 |
2002 | SEA | 14 | 20 | 2 | 4 | 0 | 0 | 1 | 5 | 0 | 4 | 6 | .200 | .320 | .350 |
2003 | MIL | 154 | 558 | 100 | 175 | 29 | 8 | 9 | 58 | 43 | 56 | 91 | .314 | .379 | .443 |
2004 | MIL | 154 | 640 | 85 | 156 | 27 | 7 | 12 | 39 | 70 | 58 | 105 | .244 | .313 | .364 |
2005 | CWS | 129 | 507 | 80 | 147 | 28 | 1 | 0 | 25 | 59 | 47 | 75 | .290 | .351 | .349 |
2006 | CWS | 139 | 524 | 86 | 137 | 27 | 6 | 3 | 45 | 40 | 54 | 96 | .261 | .330 | .353 |
2007 | CWS | 62 | 214 | 30 | 52 | 13 | 4 | 2 | 11 | 12 | 13 | 36 | .243 | .299 | .369 |
通算 | 7年 | 657 | 2469 | 384 | 672 | 124 | 27 | 27 | 186 | 224 | 232 | 410 | .272 | .338 | .377 |
[編集] 外部リンク
先代: フアン・ピエール |
ナ・リーグ盗塁王 2004年 |
次代: ホセ・レイエス |
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投手 | 41 アルベルト・アリアス / 44 マイカ・ボウィー / 35 テイラー・バックホルツ / 28 アーロン・クック / 60 マニー・コーパス / 29 ホルヘ・デラロサ / 26 ジェフ・フランシス / 40 ブライアン・フエンテス / 49 ジェイソン・グリーリ / 34 マット・ハージェス / 48 ジェイソン・ハーシュ / 38 ウバルド・ヒメネス / 56 フランクリン・モラレス / 52 フアン・モリーヨ / 45 ジョシュ・ニューマン / 55 マーク・レッドマン / 54 グレッグ・レイノルズ / 37 エスマイル・ロジャース / 32 グレンドン・ラッシュ / 23 ライアン・スパイアー / 68 ペドロ・ストロープ / 51 ルイス・ビスカイーノ / 16 キップ・ウェルズ |
捕手 | 15 エドウィン・ベイオリーン / 20 クリス・イアネッタ / 8 ヨービット・トレアルバ |
内野手 | 27 ギャレット・アトキンス / 12 クリント・バームス / 1 ダグ・バーニアー / 17 トッド・ヘルトン / 62 ジョナサン・エレーラ / 47 ジョー・コシャンスキー / 6 オマー・クィンタニーヤ / 24 イアン・スチュワート / 2 トロイ・トゥロウィツキー |
外野手 | 10 ジェフ・ベイカー / 11 ブラッド・ホープ / 5 マット・ホリデー / 22 スコット・ポドセドニク / 25 セス・スミス / 19 ライアン・スピルボーズ / 3 ウィリー・タベラス |
監督・コーチ | 13 クリント・ハードル(監督) / 00 ブラッド・アンドレス(体力コーチ) / 36 ボブ・アポダカ(投手コーチ) / 58 アラン・コックレル(打撃コーチ) / 7 マイク・ガレゴ(三塁コーチ) / 30 グレナレン・ヒル(一塁コーチ) / 53 リック・マシューズ(ブルペンコーチ) / 9 ジェイミー・カーク(ベンチコーチ) / 59 マーク・ストリットマター(ブルペン捕手) |
公式サイト(英語)より 40人ロースター 監督・コーチ一覧 2008年6月18日更新 |
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1 ウィリー・ハリス / 5 フアン・ウリーベ / 7 ティモニエル・ペレス / 8 カール・エバレット / 12 A.J.ピアジンスキー / 14 ポール・コネルコ / 15 井口資仁 / 18 クリフ・ポリート / 20 ジョン・ガーランド / 22 スコット・ポドセドニク / 23 ジャーメイン・ダイ / 24 ジョー・クリーディ / 26 オーランド・ヘルナンデス / 27 ジェフ・ブラム / 32 ダスティン・ハーマンソン / 33 アーロン・ローワンド / 34 フレディ・ガルシア / 35 フランク・トーマス / 36 クリス・ウィジャー / 38 パブロ・オズナ / 43 ダマソ・マーテ / 45 ボビー・ジェンクス / 46 ニール・コッツ / 51 ルイス・ビスカイーノ / 52 ホセ・コントレラス / 56 マーク・バーリー 監督 13 オジー・ギーエン |