スコット・カズミアー
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スコット・カズミアー Scott Kazmir タンパベイ・レイズ No.19 |
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スコット・カズミアー |
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基本情報 | |
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国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 | テキサス州ヒューストン |
生年月日 | 1984年1月24日(24歳) |
身長 体重 |
6' 0" =約182.9cm 190 lb =約86.2kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 左投左打 |
守備位置 | 投手 |
プロ入り | 2002年 MLBドラフト1巡目(全体15位)でニューヨーク・メッツから指名 |
初出場 | 2004年8月23日 マリナーズ戦 |
年俸 | 424,300ドル(2007年)[1] |
経歴 | |
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■Template ■ウィキプロジェクト 野球選手 |
スコット・エドワード・カズミアー(Scott Edward Kazmir, 1984年1月24日 - )は、アメリカ合衆国テキサス州ヒューストン出身の野球選手。投手、左投左打。MLBタンパベイ・レイズに所属している。日本語メディアではキャズミヤーとも表記される。
投手陣が手薄なレイズのエース。90 - 94mph(約144.8 - 151.3km/h)を計時する速球にスライダーやチェンジアップなどを織り交ぜ[2]、多くの三振を奪う。
目次 |
[編集] 経歴
子供のころは地元のヒューストン・アストロズのファンで、好きな選手はテキサス州出身の豪腕ノーラン・ライアンとアストロズの抑え投手ビリー・ワグナーだった[3]。サイプレス・フォールズ高校野球部では4試合連続ノーヒッターを達成し、最終学年時には175奪三振でテキサス州高校シーズン記録を塗り替えた。ベースボール・アメリカ誌が選ぶ2002年の高校最優秀選手に選出されている。
この年のドラフト1巡目(全体15位)指名でニューヨーク・メッツへ入団。傘下のマイナーリーグにおいて、カズミアーはホセ・レイエスやデビッド・ライトと並んで期待の超有望株だった。しかし2004年7月30日、ビクター・ザンブラーノらとのトレードでタンパベイ・デビルレイズへ移籍した。このときの放出理由の1つには「体格や投球フォームが故障を招きやすい」というものがあった[4]。だがファンや評論家は、メッツ史上最悪のトレードとされる1971年のライアン放出に準えて批判を展開した。
AA級のモンゴメリー・ビスケッツで3週間プレーした後、同年8月23日のマリナーズ戦で20歳7か月とこの年のメジャー投手全体で最年少、球団史上2番目の若さでメジャーデビュー[5]。5回を無失点に抑えメジャー初勝利も同時に記録した。
2005年は球団新記録、メジャー新人投手最多の174奪三振(リーグ4位)を記録し、奪三振数が被安打数を上回った。規定投球回以上投げたアリーグの投手の中でこれを達成したのはランディ・ジョンソン、ヨハン・サンタナしかいない[6]。自責点が1点以下の先発試合数が14でヨハン・サンタナ、マーク・バーリーと共にリーグ最多となった[6]。その一方で100四球(両リーグ最多)を記録するなど荒れ球で、防御率は3.77を記録した。
2006年は、4月3日のオリオールズ戦で22歳69日の若さで開幕投手となる。これは1985年のドワイト・グッデン(メッツ=当時)以来の若さだった[7]。7月3日のレッドソックス戦でジョシュ・ベケットに投げ勝ちメジャー初完封を記録した[7]。その後、前半戦だけで10勝を挙げ、125奪三振を記録し、オールスターに選出されたが、左腕の炎症で7月30日に故障者リスト入り。8月11日にいったんは復帰したものの、3試合に投げたところで再発し、そのままシーズンを終えることになった。規定投球回数に満たなかったとはいえ奪三振率は10.14を記録し、これは2006年のアメリカンリーグ奪三振王ヨハン・サンタナ(ツインズ=当時)の9.44をも上回っている。
2007年は前半戦不調だったが、後半戦の防御率が2.39でこれ上回ったのはリーグでファウスト・カーモナしかいない[8]。シーズン通算では3.48を記録。投球回数は初めて200の大台を上回り、奪三振数は239とそれぞれ球団記録を更新すると共に奪三振王のタイトルを獲得した。23歳での奪三振王獲得は、ア・リーグ史上8番目の若さであった[8]。奪三振率は昨年を上回る10.41をマークしたが,、エリック・ベダードがそれを上回る10.93をマークしたためリーグ2位に終わった[8]。
[編集] 年度別投球成績
年度 | 球団 | 勝利 | 敗戦 | 試合 | 先発 | 完投 | 完封 | 完了 | セーブ | ホールド | 投球回 | 被安打 | 失点 | 自責点 | 被本塁打 | 四球 | 奪三振 | 死球 | 暴投 | 打者 | 防御率 | WHIP |
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2004 | TB | 2 | 3 | 8 | 7 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 33.1 | 33 | 22 | 21 | 4 | 21 | 41 | 2 | 3 | 152 | 5.67 | 1.620 |
2005 | TB | 10 | 9 | 32 | 32 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 186.0 | 172 | 90 | 78 | 12 | 100 | 174 | 10 | 7 | 818 | 3.77 | 1.462 |
2006 | TB | 10 | 8 | 24 | 24 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 144.2 | 132 | 59 | 52 | 15 | 52 | 163 | 2 | 6 | 610 | 3.24 | 1.272 |
2007 | TB | 13 | 9 | 34 | 34 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 206.2 | 196 | 91 | 80 | 18 | 89 | 239 | 7 | 10 | 887 | 3.48 | 1.379 |
通算 | 4年 | 35 | 29 | 98 | 97 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 507.2 | 533 | 262 | 231 | 49 | 262 | 617 | 21 | 26 | 2467 | 3.64 | 1.379 |
※数字は2007年までのもの。太字はリーグ1位。
[編集] 獲得タイトル・表彰
- 最多奪三振 1回:2007年(239)
- MLBオールスターゲーム選出 1回:2006年
[編集] 参考資料
- ^ "Tampa Bay Rays Salaries," ESPN.com. 2008年3月28日閲覧。
- ^ Lindy's, "Preview 2008: Tampa Bay Rays," FOX Sports on MSN, March 5, 2008. 2008年3月28日閲覧。
- ^ 阿部寛子 「連載企画 MLB TALK SHOW スコット・キャズミアー[デビルレイズ]」 『月刊スラッガー』2007年6月号、日本スポーツ企画出版社、2007年、雑誌15509-6、67-69頁。
- ^ 出野哲也 「30チーム・レポート&全選手シーズン最終成績 タンパベイ・デビルレイズ/TB 2つの意味で前評判通りの1年」 『月刊スラッガー』2006年12月号、日本スポーツ企画出版社、2006年、雑誌15509-12、73頁。
- ^ "Scott Kazmir 2004 Career Highlights (英語)" 2008年4月30日閲覧.
- ^ a b "Scott Kazmir 2005 Career Highlights (英語)" 2008年4月30日閲覧.
- ^ a b "Scott Kazmir 2006 Career Highlights (英語)" 2008年4月30日閲覧.
- ^ a b c "Scott Kazmir 2007 Career Highlights (英語)" 2008年4月30日閲覧.
[編集] 外部リンク
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube
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投手 | 50 グラント・バルフォー / 24 カート・バーキンス / 22 マット・ガーザ / 47 ゲーリー・グローバー / 49 ジェイソン・ハメル / 45 ジェームズ・ハウザー / 39 J.P.ハウエル / 36 エドウィン・ジャクソン / 19 スコット・カズミアー / 57 トレバー・ミラー / 34 ジェフ・ニーマン / 54 チャド・オーベラ / 40 トロイ・パーシバル / 14 デビッド・プライス / 28 アル・レイエス / 11 柳済國 / 53 フアン・サラス / 33 ジェームズ・シールズ / 21 アンディ・ソナンスタイン / 51 ミッチ・タルボット / 35 ダン・ウィーラー |
捕手 | 65 ジョン・ジャーソ / 30 ディオナー・ナバーロ / 9 ショーン・リガンス |
内野手 | 16 ウィリー・アイバー / 8 ジェイソン・バートレット / -- ジョエル・グーズマン / 1 岩村明憲 / 43 エリオット・ジョンソン / 3 エバン・ロンゴリア / 23 カルロス・ペーニャ / 18 ベン・ゾブリスト |
外野手 | 5 ロッコ・バルデッリ / 13 カール・クロフォード / 15 クリフ・フロイド / 26 ゲーブ・グロス / 32 エリック・ヒンスキー / 38 フェルナンド・ペレス / 10 ジャスティン・ルジアーノ / 2 B.J.アプトン |
指名打者 | 31 ジョニー・ゴームス |
監督・コーチ | 70 ジョー・マドン(監督) / 72 ティム・ボーガー(コーチ補佐) / 6 トム・フォーリー(三塁コーチ) / 55 スティーブ・ヘンダーソン(打撃コーチ) / 25 ジョージ・ヘンドリック(一塁コーチ) / 48 ジム・ヒッキー(投手コーチ) / 4 デイブ・マルティネス(ベンチコーチ) / 7 ボビー・ラモス(ブルペンコーチ) / 60 ドン・ジマー(シニアアドバイザー) |
公式サイト(英語)より 40人ロースター 監督・コーチ一覧 2008年5月29日更新 |