コピック
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コピックは、.Tooが販売しているアルコールマーカーの商品名。コピートナーを溶かさないことから名付けられた。
色数が豊富で発色も良いことからイラストの彩色に利用される。インクを自由に混合して好きな色を作ったり、ペン先(ニブ)を取り替えることも可能。また、専用のセットを装着することでエアブラシとしても利用できる。プラモデルのウエザリング(汚し塗装)の道具として利用される場合が有る。
インクの揮発性が高いため、フタを外したままにしておくとと一晩でカラカラになり、使用不可になるので注意が必要である。
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[編集] コピックファミリー
単に「コピック」というと、本来はコピック関連の製品群のうちのひとつを指すが、一般的には.Tooのコピック関連製品全般を指す。コピックスケッチやエアーブラッシングシステムを使おうと「コピックで塗る」で言い表す。
コピックの製品群は次のようなものがある。主に彩色用の製品を挙げる。
[編集] コピック
図中3。他の製品群が登場する以前の主役。いまなお現役だが主役の座はコピックスケッチに譲っている。角型ボディに狭い範囲を得意とするファインニブと、一般的なマーカーのペン先の形をしたブロードニブを備える。全214色(カラーレスブレンダー※含む)で、新色の追加はない。用途にあわせて極細のスーパーファインニブやカリグラフィ風、ブラシといったニブに交換できる(図中7)。
[編集] コピックスケッチ
図中2。ぞくぞくと新色が登場している現在の主役。筆のような、筆圧で太さが変わるスーパーブラシニブとミディアムブロードニブを備える。ペン形状は楕円。漫画家もよく使う。全322色(カラーレスブレンダー※含む)。
[編集] コピックチャオ
図中5。コピックスケッチの廉価版として登場した。廉価版とはいえ描き味、色味ともにコピックスケッチと同品質だがインクの量は若干少ない。ペン形状は丸型、全144色(カラーレスブレンダー※含む)。
[編集] コピックコミックマーカー
図中4。コミック用に追加された。一部を除いて上記3製品とはインクの互換性がなく、補充用インクもない。スーパーブラシニブとミディアムラウンドニブを備える。ペン形状は楕円、全72色(カラーレスブレンダー※含む)。
[編集] コピックワイド
幅21mmの極太ニブを備える広範囲用。ペン形状は扁平楕円、全36色(カラーレスブレンダー※含む)。
[編集] コピックバリオスインク
図中1。各種コピック用補充インク。補充のほかコピックオリジナルと数色のインクを使用して新しい色を作るのにも用いられる。コピックコミックマーカー用の色は一部を除いて用意されていない。
[編集] コピックエアーブラッシングシステム
図中8。コピック、コピックスケッチ、コピックコミックマーカー(要ニブ交換)でエアブラシが行えるツール。コンプレッサーはもちろん、同システム専用のエア缶で安価に始められる。
[編集] コピックオリジナル
図中6。空のコピック・コピックスケッチ・コピックワイド。数色のコピックバリオスインクを混ぜてオリジナルの色を作れる。色はコピックバリオスインクの空ボトルに入れて作る。
[編集] コピックモデラー
ガレージキットメーカーのマックスファクトリーとの共同開発。プラモデルなどのウェザリング用。インクや色番号は通常のコピックと共通だが筆先がスーパーブラシニブのみとなっており、模型店で販売されているのが特徴。全13色(カラーレスブレンダー※含む)。また飛行機モデルのパネルラインを描くための極細ラインマーカー「スミイレ用」も発売されている。
- ※ カラーレスブレンダー ——色を薄めるインク