アレクサンデル5世 (対立教皇)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アレクサンデル5世(Alexander V 1339年 - 1410年5月3日、在位1409年 - 1410年)は教会大分裂の時期の教皇の一人。ピサ教会会議で教皇に選出されるが、正式な選出とはみなされず、カトリック教会では対立教皇とされている。
クレタ島生まれのギリシャ人で本名は Peter Philarges 、イタリアではピエトロ・フィラルゴ Pietro Filargo と呼ばれていた。 神学者であり、1402年ミラノ大司教になっている。当時の教会大分裂という事態収拾のため、1409年ピサ教会会議が開催されるが、2人の教皇(インノケンティウス7世・ベネディクトゥス13世)が廃位された後、全会一致で新たに教皇に選出される。しかし、2人の教皇は納得せず、3人の教皇が鼎立する事態になった。なお、アレクサンデルがピサ教会会議で選出された背景として、ギリシャ正教会と合一への期待があったという。