TBD (航空機)
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TBD デヴァステイター
TBD デヴァステイター(TBD Devastator)はアメリカ海軍が太平洋戦争前期に使用した主力雷撃機(艦上攻撃機)である。ダグラス社に対して1934年に開発が依頼され、1937年に就役を開始した。本機はアメリカ初の艦載単葉金属機でもあった。
完成当時は世界最高水準を誇る雷撃機と言われていたが、太平洋戦争が始まったときに低速のこの雷撃機はすでに時代遅れになっており、日本海軍の零式艦上戦闘機などに多数が撃墜された。中でもミッドウェー海戦では零戦に完膚なきまでに攻撃され、大半が魚雷を投下する前に撃墜された上、魚雷投下に成功した機体も追撃を受け、4機を除き未帰還となった。
その後は後継機グラマン TBF アヴェンジャー雷撃機にその座を譲り、1942年中ごろから第一線から退き、1944年には全機が引退した。
[編集] 主要諸元
- 全長:10.67m
- 全幅(翼長、翼幅):15.24m
- 全高:4.6m
- 空虚重量:2,804kg
- 満載重量:4,473 kg
- 最大離陸重量:4,623 kg
- 出力:900馬力
- 巡航速度:時速205km
- 最高速度:時速331km
- 航続距離:700km(Mk.VIII魚雷搭載時)
- 武器:7.62mm機銃×2、453kg爆弾/Mk.VIII魚雷(544kg)
- 乗員:3名