利用者:Punu/執筆用メモ/サブページ1
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クバント1 |
|
モジュールの詳細 | |
---|---|
所属 | ソビエト連邦 |
状態 | 運用終了 |
打ち上げ機 | プロトンロケット |
ドッキング対象 | ミールコアモジュール |
機能 | 姿勢制御 天体観測など |
打ち上げ日時 | 1987年3月31日 |
ドッキング日 | 1987年4月9日 |
大気圏再突入日 | 2001年3月23日 |
物理的特徴 | |
直径 | 4.35 m |
打ち上げ質量 | 20,600 kg |
本体質量 | 11,000 kg |
その他質量 | 9,000 kg |
居住区画容積 | 40 m3 |
クバント1(ロシア語:Квант-1、ラテン文字表記の例:Kvant 1)は、1987年にソビエト連邦によって打ち上げられた宇宙ステーションのモジュール。中核モジュールに続くミール2番目のモジュールで、ステーションの姿勢制御能力を強化した他、科学実験室としての役割も果たした。
なお、クバントとはロシア語で量子を意味する。
目次 |
[編集] 設計
クバント1の目的は、宇宙ステーションとドッキングすることによって、姿勢制御能力を強化し、科学的観測・実験の場を提供することだった。クバント本体は円筒形をしており、ステーションのドッキングポートを埋めてしまうことが無いようにモジュールの前後にドッキング装置が付いていた。
クバントの内部には2つの与圧された作業スペースと1つの非与圧の実験スペースがあった。科学的機材としては、天体観測用としてX線望遠鏡・紫外線望遠鏡・広角カメラ・高エネルギーX線実験装置・X線ガンマ線検出器が装備され、活動銀河やクエーサー、中性子星の観測を行った。これとは別に電気泳動の実験を行うユニットも搭載されていた。ステーションの姿勢制御のためには6つのジャイロが用意された。他にはミールのコアモジュールに取り付ける予定の太陽電池パネルも載せていた。
クバント1は推進装置を持たなかったため、宇宙ステーションに到達するまでは軌道変更能力を有するサービスモジュールと結合していた。使用されたサービスモジュールはTKS宇宙船のFGBモジュールをベースに設計されたものだった。
[編集] 運用
クバント1は、1987年3月30日にプロトンロケットによってバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、10日後の4月9日にミールの中核モジュールとドッキングした。しかしドッキングは不完全だった。4月11日に緊急の船外活動が行われ、その結果小さな破片がドッキング装置に挟まっていることが判明した。宇宙飛行士がこれを取り除いて、ようやくドッキングがを終えることができた。翌日にはサービスモジュールが分離され、クバント本体後ろ側のドッキング装置が使用可能になった。
宇宙ステーションに組み込まれたクバント1には、その後さまざまな構造物が取り付けられた。
- 1991年1月:太陽電池パネルの保持構造の取り付け
- 1991年7月:「ソフォラ」桁構造の取り付け
- 1992年9月:ソフォラへの姿勢制御装置の取り付け
- 1993年9月:「ラパナ」桁構造の取り付け
- 1995年5月:クリスタルモジュールから太陽電池パネルを移設
- 1996年5月:太陽電池パネルの取り付け
- 1997年11月:クリスタルから移設した太陽電池パネルを新品に交換
- 1998年4月:姿勢制御装置を新品に交換
最初は目立った外部構造を持たなかったクバント1モジュールだったが、最終的には太陽電池パネルと桁構造を2つずつ持つモジュールとなった。
2001年3月23日、クバント1は他の全てのミールのモジュールと共に大気圏に突入した。
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- "Kvant 1" NASA - NSSDC. 2008-05-29閲覧.
- "Kvant-1 module (37KE)" RussianSpaceWeb.com. 2008-05-29閲覧.