DirectDraw
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DirectDrawはマイクロソフトのDirectX APIの一部である。パフォーマンスが重要なアプリケーションでグラフィックをレンダリングするために使用する。アプリケーションはフルスクリーンで動作し、またほとんどのウィンドウズアプリケーションのようにウィンドウ内で動作するようにもできる。コンピュータ端末のハードウェアアクセラレーションを利用できる場合はこれを利用する。DirectDrawはビデオメモリ、ハードウェアオーバーレイ、ハードウェアブロック転送、ページフリップを直接操作できる。DirectDrawのビデオメモリマネージャは簡単にビデオメモリを操作でき、ブロック転送をうまく活用でき、様々なビデオカードで様々な色数に対応できる。
DirectDrawは2DのAPIである。すなわち、2Dレンダリングのためのコマンドがあり、3Dハードウェアアクセラレーションはサポートしない。プログラマはDirectDrawを使用して3D映像を描画できるが、3DハードウェアアクセラレーションをサポートするDirect3DのようなAPIと比較してレンダリングが遅い。
DirectXバージョン8.0でDirectDrawは、Direct3Dに一部のDirectDraw APIを追加しただけのDirectX Graphicsという新しいパッケージに統合された。プログラマはまだDirectDrawを使用できるが、古いDirectXのインターフェイス(DirectX 7及びそれ以前)を使わなければならない。
現在はMicrosoft .NET用のManaged DirectXの一部としてDirectDraw 9がリリースされている。