関税
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関税(かんぜい)は、国内産業の保護を目的として又は財政上の理由から、輸入貨物に対して課される税金で、間接消費税に分類される。
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[編集] 日本の関税
日本の関税について規定した主な法律は次の通り。
- 関税法(昭和29年4月2日法律第61号)
- 関税定率法(明治43年4月15日法律第54号)
- 関税暫定措置法(昭和35年3月31日法律第36号)
[編集] 関税用語
- 特恵関税
- 特定の地域、国からの輸入品に一般税率よりも低い税率の関税のこと。
- 既存特恵関税制度
- 一般特恵関税
- 先進国が発展途上国の輸出を促進するために、途上国からの輸入品に対する低い関税。
- 1970年に国際連合貿易開発会議(UNCTAD)において先進国と途上国の間で合意が成立した。
- 保税地域
[編集] 関税の機能
関税の機能は大別すると以下の通りになる。
[編集] 国家収入の確保
経済の発展段階が低い開発途上国(UC)・後発開発途上国(LDC)においては、国家財政を確保する手段として重要な収入源になっている場合がある。また通常、関税は輸入品のみに対して課せられるが、上記の理由により、一層の収入増大を図る目的で、輸出品に対しても関税を課する所もある。
先進国においては通常、関税収入の国家収入に占める比率は低く、5%ないし10%以下程度である。日本に限って言えばここ数年は2%を割り込んでいる。
[編集] 国内産業および市場の保護および振興・育成
国内企業の保護・振興や、海外から国内投資誘致のために特定の品目に関する関税率を(高く)設定する場合がある。
- 国内企業および市場の保護および振興策としての側面
- 国内において、国策上保護や振興を要する、国際競争力の低い産業、または衰退しつつある産業等が存在する場合、海外からの輸入品に対し、高関税を課することにより、その海外製品の国内市場での売れ行きを低下させ、ひいては上記の国内産業の存続を図る。また、徴収した関税額をもって、当該産業を振興させるための資金として配分することもある。このような目的のために高関税を振りかざす場合がある。
- 海外からの国内投資誘致の促進策としての側面
- 海外から特定の産業の誘致を狙う方法として、当該特定産業に係る輸入品に高関税を課税する、という政策をとる場合がある。当該特定産業に係る物品の、国内市場への浸透を困難にすることで、国内において工場を建設させ、さらには必要な部品・工具・設備等を一定の割合でその国内で調達(ローカルコンテント)させてから製造させ国内市場に流通させるように仕向ける、というのがその狙いである。国内市場の振興策にもなるうえ、雇用促進の効果もまた大きい。
- ローカルコンテントを課す場合においては先述の国内産業および市場振興策としての側面を持ち合わせているとも言える。この場合は、国内において海外から多額の投資をおこなうに値するだけの魅力的な市場が存在し、低廉もしくは或る程度質の高い労働力が確保出来ることが条件となる。
[編集] 関税に国内法消費税を科す重税の問題
例えば規定商品バックの場合、商品1000万円の輸入を申告した時にかかる関税は約10%である。消費税はこの関税と商品の申告原価1100万円に対し国・地方に合わせて5%上乗せされるのが慣習となっている。従って1155万円となり、1000万円の申告から155万円を徴収されることで輸入が許可される。これは国際法上WTO規則に違反すると共税の二重徴収を禁じた項目にも違反する。(これはガソリン税も同様)。