関根正雄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
関根 正雄(せきね まさお、1912年8月14日 - 2000年9月9日)は、キリスト教無教会主義の伝道者、旧約聖書研究者。
東京生まれ。東京帝国大学法学部および文学部卒業。1939年から1945年までドイツに留学、旧約の神についての論文で神学博士。1949年、塚本虎二から独立してキリスト教伝道に従事する。1964年、東京教育大学教授。従来の聖書訳とは異なる、岩波文庫版の読みやすい旧約聖書の翻訳を提供した。著作は『関根正雄著作集』全20巻にまとめられている。日本学士院会員。国文学者の関根慶子は姉、東大教授、倫理学者の関根清三は息子。
目次 |
[編集] 著書
- 旧約に於ける神の独一性 新教出版社, 1947
- 無教会キリスト教 弘文堂, 1949
- 旧約聖書 その歴史・文学・思想 創元社, 1949
- 宗教革命の論理 無教会キリスト教の神学的基礎 弘文堂, 1949
- イスラエル宗教文化史 岩波書店, 1952 (岩波全書)
- ガラテヤ書研究 三一書店, 1952
- 旧約聖書の読み方 三一書店, 1952
- イスラエルの思想と言語 岩波書店, 1962
- 古代イスラエル研究 岩波書店, 1969
- ヨブ記註解 教文館, 1970
- 詩篇註解 教文館, 1971-73
- 信仰と政治の根本問題 無教会二代目研究を中心に キリスト教図書出版社, 1976
- 旧約聖書学と共に 山本書店, 1977
- 旧約聖書文学史 岩波書店, 1978-80 (岩波全書)
- 関根正雄著作集 全20巻 新地書房, 1979-89
- 人類の知的遺産 1 古代イスラエルの思想家 講談社, 1982 のち学術文庫
- 聖書の信仰と思想 全聖書思想史概説 教文館, 1996
- 関根正雄著作集 別巻 教文館, 2004
[編集] 共著・編著
- 旧約宗教の社会学的背景 マックス・ウェーバー「古代ユダヤ教」研究 内田芳明共編 新教出版社, 1954
- 古代文字の解読 高津春繁共著 岩波書店, 1964
- ヘブライ・アラビア・ペルシアの文学 牧野信也,蒲生礼一共著 明治書院 1967
- 内村鑑三 清水書院, 1967 (センチュリーブックス)
- 聖書 木下順治共編 筑摩書房, 1974
- 新しいいのちを求めて 前田護郎共著 山本書店, 1979
- マタイ福音書講義 伊藤進共著 新地書房, 1985
[編集] 旧約聖書翻訳
- 創世記 岩波文庫, 1956
- サムエル記 岩波文庫, 1957
- エレミヤ書 岩波文庫, 1959
- イザヤ書 岩波文庫, 1961-65
- エゼキエル書 岩波文庫, 1963
- 十二小預言書 岩波文庫, 1967
- 出エジプト記 岩波文庫, 1969
- 詩篇 岩波文庫, 1973
- 新訳旧約聖書 全4巻 教文館, 1993-95
- 旧約聖書 教文館, 1997
- 旧約聖書外典 講談社文芸文庫, 1998-99
[編集] その他翻訳
- 旧約聖書緒論 エルンスト・ゼリン 待晨堂書店, 1954
- 旧新約聖書の一つの使信 ユリウス・シュニーヴィント 森田外雄共訳 新地書房, 1987
[編集] 記念論集
- 聖書の思想,歴史,言語 関根正雄教授還暦記念論文集 日本聖書学研究所 山本書店, 1972
- 聖書の使信と伝達 関根正雄先生喜寿記念論文集 日本聖書学研究所 山本書店, 1989