都市の空気は自由にする
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都市の空気は自由にする(ドイツ語:Stadtluft macht frei)とはドイツの中世都市における慣習法、ことわざ。
封建領主の法的支配下におかれていた農奴が、都市や修道院へ逃れて1年と1日を過ごせば、自由身分を得られたとされる。「都市の空気は自由にする」とは、このことを示した慣習法、ことわざである。ただし、この際の「自由」とは封建領主からの解放という自由であり、近代的な人権思想を前提とする個人の自由とは異なる。都市には徒弟制度という厳しい身分制度があった他、ギルドが自由競争を統制するなどの経済的統制も強かった。
[編集] 参考文献
- 阿部謹也 『ハーメルンの笛吹き男』 ちくま文庫、1988年、66頁以下。