郭シ
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郭汜（かくし、？－197年）は、中国の後漢末期の武将。郭阿多との記述もあり、幼名か字が阿多である。郭多とも郭氾とも言われることもある。
董卓の家臣として活躍した。呂布と一騎打ちをして敗れたこともあるが、武勇に秀でた勇将で、董卓から厚く信頼されていたと言う。
192年、董卓が王允らによって暗殺された際、李傕・郭汜らは遠征していたが、軍師の賈詡の進言を容れて董卓の報復に乗り出し、王允を殺害して長安を奪回した。そして、李傕と共に中央政治を思うがままに牛耳ったのである。この郭汜らの専横は、かつての主君・董卓をはるかに凌ぐ悪政で、長安では多数の死者、流民が出たと言われている。
後に馬騰が李傕に私的な交際を求めたが断られたため、韓遂らと結託し長安を攻撃。郭汜は樊稠と共に出撃し、馬騰軍一万あまりを斬った。さらに、馬騰に協力していた羌族も撃破している。
同僚で幼馴染の李傕とは酒宴を開いたり、お互いの陣営に宿泊する仲であった。しかし、李傕が郭汜に妾を与えているのではないかと疑った妻に謀られ対立、抗争を繰り広げるようになる。この二人が争っているのを見て、張済は二人の争いを仲裁し、献帝を洛陽に送ることとなった。だが、郭汜は献帝の護衛中に乱心して官軍に対して攻撃を仕掛ける。李傕、張済を巻き込んで官軍を壊滅状態に追い込んだが、献帝を捕らえる事は出来なかった。
その後、錦の御旗を失った郭汜は衰退し山賊に身を落とし部下の伍習に裏切られて殺され、その首は曹操のもとへ送られた。
演義では献帝は自力で脱出し、李傕・郭汜が献帝を追いかけて曹操に惨敗するということになっている。
