足尾本山駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
足尾本山駅(あしおほんざんえき)は栃木県上都賀郡足尾町本山(現在の日光市足尾町本山)にあったわたらせ渓谷鐵道わたらせ渓谷線(旧日本国有鉄道足尾線)の駅(廃駅)である。1914年の開業以来、貨物専用駅であった。
目次 |
[編集] 歴史
- 1914年(大正3年)8月15日 - 足尾鉄道の駅として開業。
- 1918年(大正7年)6月1日 - 国有化され、足尾線の駅となる。
- 1973年(昭和48年) - 足尾銅山が閉山。
- 1987年(昭和62年) - 貨物輸送の終了に伴い、休止駅に。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、名目上東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅となる。
- 1989年(平成元年)3月29日 - JR足尾線の第三セクター鉄道転換により、わたらせ渓谷鐵道へ承継され、間藤~足尾本山間(1.9km)は、わたらせ渓谷鐵道の免許線(未開業)となる。
- 1998年(平成10年)6月2日 - 間藤~足尾本山(1.9km)鉄道事業免許失効。
[編集] その他
整理券に「足尾本山駅」がインプットされているが手前の間藤駅が終点であるため、通常発行されない。免許にて足尾本山まで申請していたが、方向幕は最初から用意されていなかった。※足尾本山駅の整理券は、運転席に表示される整理券番号「17」に当たると思われる。ちなみに間藤駅が「16」、桐生駅が「00」である。
[編集] 現在の状況
バブル期には旅客にて運行再開計画があったが、免許失効とバブル崩壊による日本景気低迷により計画は無くなり、休止駅だが事実上廃線となった。免許失効後しばらくの間は、仮の車止めを設置していたが、現在は新しく鉄道用の車止めが間藤駅に設置されている。一旦線路は途切れるが、300m先にある踏切までは線路がそのままになっている。切り通しになっているが崩壊状態。踏切部分の線路はアスファルトで埋められているが、この先はそのまま現存している。所々斜面が崩落していて、復旧は困難である。赤倉地区あたりで治山工事が行われているため、休止線部分は立ち入り禁止になっている。本山前にある腕木式信号機もそのまま残っている。
間藤~足尾本山駅区間は落石や踏切の撤去はあるものの、ほぼ当時の姿を残している。
廃線ではなく、未だ休止線とする理由は廃線としてしまうとすべての施設の撤去を必要とするため、赤字経営の続く同路線では廃線撤去費用を捻出できないからである。
[編集] 隣の駅
- わたらせ渓谷鐵道
- わたらせ渓谷線
- 間藤駅 - 足尾本山駅(廃駅)