質点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
質点(しつてん)とは、力学上の概念として考えられる、質量のみを有し大きさなどのほかの属性を持たない「もの」。質点の本質は内部自由度を持たないと言うことである。
『質点』は純粋に力学上の模型であって実用的なものではないという誤解があるが、球対称な質量分布を持つ物体は(当然球形である)その重心運動を計算する際には、その中心に位置し全質量を持つ『質点』として扱えることが、初等的な積分計算で証明できる。従って、惑星運動の計算などは基本的に質点の運動として計算でき、多少の球対称性の破れ(地球を例に取れば、陸地と海洋の違いなど)より他天体の影響のほうが遥かに大きな問題となる。