試金石
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
試金石(しきんせき)とは、金の品質を計るために用いられる主に黒色の石英質の鉱石を言う。
[編集] 使用方法
使用方法としては、試験標本と、手札金・手本金という金純度が異なる指標となる金の棒を数本石の上にこすり線を描く。その線の色を比較する事で純度を測るが、さらに詳細に測るために微量の濃硝酸で条痕を洗い、残り具合を見て判断することもある。
金自体は、王水と呼ばれる硝酸と塩酸の混合物でのみ常温で溶解するが、他の不純物の場合濃硝酸で溶けることから、その残滓から指標と見比べることで容易となる。
このため、微少な標本を用いるが簡易且つ簡便に行えるため、21世紀の現在でも純度測定の簡易試験として用いられることがある。
[編集] 歴史
[編集] 用例としての「試金石」
この簡便ながらもある程度確実に試験素材の品質が分かる事から、転じて実験的・試験的な要素がうまく行くかどうかを見極めるために行う事柄を「試金石」という。
なお、同例としては、リトマス試験紙などがある。