袖師駅
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袖師駅(そでしえき)は、かつて静岡県庵原郡袖師町(1961年に清水市へ編入、2003年に静岡市となる)の日本国有鉄道(国鉄)東海道本線上に存在した駅。海水浴シーズンのみ開設される臨時駅であった。
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[編集] 概要
袖師町に横砂海水浴場(袖師海水浴場)が開設されたのに伴い、海開き直後に開設された。臨時駅ということもあって、駅舎は切符売り場となる小さなものがあっただけで、プラットホームの上屋も取り付けられていなかった。ホームは単純な対向式2面2線であったという。
戦前戦後を通じ、静岡近辺の人々に親しまれてきたが、工業化に伴う水質汚濁で徐々に海水浴場としては適さなくなり、1963年の夏を最後に列車の発着が無くなり、海水浴場も1966年(昭和41年)に閉鎖された。その後1971年に駅は正式に廃止された。
なお、1949年(昭和24年)頃には常設駅への格上げも一時内定していたが、国有鉄道の運営が運輸省から公共企業体の日本国有鉄道に変更されたのに伴い、支出抑制が図られる事になったため流れた。
1974年運転休止、翌年廃線となった路面電車の静岡鉄道清水市内線にも、袖師電停が設けられていた。静鉄廃止後の2007年現在、小規模乍ら袖師駅復活要望の運動があるが具体的な進展は見られていない。
現在袖師駅跡には朽ち果てたホームの一部が残っている。
[編集] 歴史
- 1926年(大正15年)7月3日 - 袖師仮停車場として開業。
- 1963年(昭和38年) - この年の夏を最後に営業休止。
- 1969年(昭和44年)10月1日 - 袖師臨時乗降場に改称。
- 1971年(昭和46年)10月1日 - 正式に廃止。