荒井献
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荒井献(あらい ささぐ、1930年5月 - )は、日本の新約聖書学者でグノーシス主義研究者である。神学博士(エアランゲン・ニュルンベルク・フリードリヒ・アレクサンダー大学)、東京大学及び恵泉女学園大学名誉教授。日本学士院会員。
1954年東京大学教養学部卒業、59年同大学院西洋古典学専修博士課程単位取得満期退学。ドイツに留学し『ナグ・ハマディ写本』中の『真理の福音』のキリスト論において神学博士の学位を得る。1969年東大教養学部助教授、のち教授、91年定年退官、恵泉女学園大学学長を務めた。
1971年に岩波書店より刊行した論文集『原始キリスト教とグノーシス主義』で日本における新しいグノーシス主義研究の端緒を拓く。その後も、新約聖書学とグノーシス主義研究において精力的な研究を発表する。
キリスト教における女性観や女性の生き方に関する著作でも知られ、日本を代表する聖書学者の一人である。
[編集] 著作
- 『原始キリスト教とグノーシス主義』 1971年 岩波書店
- 『イエスとその時代』 1974年 岩波書店・新書
- 『新約聖書とグノーシス主義』 1986年 岩波書店
- 『新約聖書の女性観』 1988年 岩波書店
- 『トマスによる福音書』 1994年 (翻訳及び解説) 講談社
- 『問いかけるイエス』 1994年 NHK出版
- 『ナグ・ハマディ文書』 全4巻 大貫隆他と共編 1997年 - 1998年 岩波書店
- 『イエス・キリスト:上・下』 2001年 講談社
- 『荒井献著作集』 全10巻+別巻 2001年6月 - 2002年6月 岩波書店