脱毛
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脱毛(だつもう)は、現象として人もしくはそれ以外の動物に生えている毛の一部ないし全部が抜けてなくなることである。しかし意志とは無関係である疾患の脱毛症や生理現象としての禿げと、意図的に除去する脱毛は異なる性質のものとして理解すべきである。東洋医学では髪墜と呼ばれる。
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[編集] 脱毛症もしくは禿げ
脱毛症(だつもうしょう)もしくはいわゆる禿げ(はげ)とは、加齢や病気などによって、頭や身体の毛が抜け落ちること。ある割合の男性は加齢により自然に髪が少なくなって、いわゆる禿げとなる。これは男性ホルモンのアンドロゲンの働きによるものである。女性でもこのホルモンがわずかに分泌されるため、年をとるにつれて髪の分け目が薄くなり頭皮が見えやすくなることもある。また、病的なものを脱毛症と呼び、例として円形脱毛症が挙げられる。
また、抗生物質などの薬の副作用でも脱毛が起こり、患者に精神的負担をもたらす(QOLの低下)。主に頭髪において失った毛を補いたい場合、かつらや植毛の技術などが用いられる。そして脱毛の進行を抑えるための育毛剤なども開発されている。脱毛の原因となる皮膚疾患やその他の病気を治療することも重要である。
なお、もともと生えていた毛を失う脱毛症に対して、生まれつき発毛がないか、あってもわずかな場合は無毛症(むもうしょう)として区別される。
[編集] 脱毛法
脱毛法(だつもうほう)とは、美の追求、衛生や信仰、日常の手入れを省く、などの理由から、顔を含む身体の毛の一部または全部を意図的に毛根から抜き取ること(俗に言う「ムダ毛の処理」)。ワックス脱毛や針脱毛、レーザー脱毛などの脱毛法が知られている。毛根から抜くのではなく皮膚から出ている部分の毛のみを取り除くことを除毛(じょもう)、かみそりによって剃ることを剃毛(ていもう)と呼んで区別するが、同列に論じられることも少なくない。特に女性の手足や腋などの除毛は一般的で施術数も多い。
最近のエステティックサロンでは、レーザー脱毛が日常的に行われているようであるが、基本的には医師免許のない者が脱毛行為をする事は医師法違反となる。 2001年(平成13年)11月8日付けの厚生労働省医政局医事課長名の「医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱について」では、医師でなければ出来ない行為として以下の3項目を記している。
- 用いる機器が医療用であるか否かを問わず、レーザー光線又はその他の強力なエネルギーを有する光線を根毛部分に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為。
- 針先に色素を付けながら、皮膚の表面に墨等の色素を入れる行為。
- 酸等の化学薬品を皮膚に塗布して、しわ、しみ等に対して皮膚剥離を行う行為。
脱毛だけでなく、上記の施術を受ける場合は信用のおける施設を選ぶ事が必要である。
[編集] 男性のレーザー脱毛
美容整形外科などでは、男性に対しても脱毛サービスを行う所が少なくない。男性の場合、体毛が多く体面積も大きいことから、1~2割ほど割増料金である。ただし、男性は毛も太いことから、脱毛しやすく再発毛しにくくなる。
男性の場合には、顔の髭を脱毛するのも一つの特徴である。髭は体毛で最も太く丈夫な毛であるので、髭の濃い人の場合は5〜6回以上施術を行わないと効果が得られない場合もあり、脱毛に伴う苦痛も相応に大きいが、10~20万円ほどの出費で、毎日の髭剃りから解放される。完全に脱毛しない場合でも、髭の量を減らして剃り易くするなどの利便性のメリットや、ニキビなどが出来づらくなるなどの美容上のメリットもある。不潔感を与える青髭を無くすだけでなく、生やしたい部分だけ残し他を脱毛したり、ファッション目的で脱毛する男性も多い。
脱毛後には、完全に無毛になるわけでなく産毛が発毛し、若干の脱毛残りの場合がある。1年ほどの周期を置いて、もう一度だけ脱毛を行うことで、より効果的に脱毛を行うことが出来るとされる。
[編集] 毛の無い状態の言語表現
いわゆる禿げた頭と脱毛法によって毛がなくなった皮膚には、いずれに対しても「つるつる」や「つるぴか」など、同じ擬態語が異なった文脈の中で用いられる。また、思春期を過ぎても陰毛が生えていないか、極端に少ない女性は俗にパイパンと呼ばれる(しばしば猥褻なニュアンスを伴う)。本来は無毛症に対して用いられる言葉であるが、脱毛法や剃毛によって陰毛を取り除いた女性もパイパンと呼ばれることがある。(脱毛症と無毛症は同一ではないものの)このような例のように、言語の用法においてはあえて区別されないこともしばしばある。