絶句
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絶句(ぜっく)とは、漢詩における近体詩の代表的な詩型の一つ。4句から成る。
原形となる詩型は、六朝時代に作られはじめている。時代が下るにつれて韻律の規則が次第に整備されて、唐代に入って詩型として完成された。一句が5文字の五言絶句と7文字の七言絶句がある。起承転結の構成を持つ。
絶句は平仄の規則を厳密に適応した律絶と、制約が比較的緩い古絶に分類される。古絶は五言詩のみである。律絶は格律という点から言えば、律詩の前半4句に相当し、小律詩とも呼ばれる。
「詩聖」杜甫が呼んだ無題の詩も「絶句」と呼ばれる。
絶句 | ||
原文 | 書き下し文 | 通釈 |
江碧鳥逾白 | 江碧にして 鳥逾(いよい)よ白く | 川の水は深緑で鳥はますます白く見え |
山青花欲燃 | 山青くして 花燃えんと欲す | 山は新緑で花は燃えさからんばかりに赤く見える |
今春看又過 | 今春 看(みすみ)す又過ぐ | 今年の春も見ているうちにまたもや過ぎ去ろうとしている |
何日是帰年 | 何れの日か 是れ帰年ならん | 一体いつになれば故郷に帰れる年がくるというのか |