秋田中央道路
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秋田中央道路(あきたちゅうおうどうろ)は、国道7号臨海十字路を起点とし、山王旭北地域から秋田駅東口を地下トンネルで接続、秋田自動車道・秋田中央ICを終点とする約4kmの地域高規格道路の路線名である。 1994年12月16日計画路線に指定され、2007年9月15日に暫定2車線で開通した。
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[編集] 経緯
[編集] 構想
秋田駅東西間の交通渋滞が以前より問題視されており、渋滞解消、秋田市中心部と秋田自動車道、秋田空港とのアクセス向上、秋田市中心街の活性化支援の3つを目的として建設された。 現ルートの他にも道路高架、鉄道高架、現道拡幅などの案があったが、費用対効果などから地下トンネルのルートを採用する事となった。
[編集] 計画
計画当初は総事業費700億円で山王旭北ランプと秋田駅東ランプを地下道(2.55km)で結ぶ上り下り合わせて4車線で整備する予定であった。
旭北ランプからは大町地下付近で上り車線と分岐し、広小路の地下を通り、秋田駅の地下付近で再び上り車線と合流し駅東ランプと接続。 駅東ランプからは秋田駅の地下付近で下り車線と分岐し、中央通りの地下を通り、大町地下付近で下り車線と再び合流し旭北ランプを結ぶ(上り下り車線それぞれに旭北ランプ、駅東ランプの約中間地点である中央街区ランプを設ける)。平成16年度中に広小路側(北側ルート)を暫定的に2車線の対面通行で開通させて、中央通り側(南側ルート)を平成19年秋田わか杉国体までに完成させる計画であった。
しかし、事前の地質調査で整備区間が予想以上に水分を多く含む軟弱な地盤である事が判明し、総事業費が当初予定の700億円から倍以上の1500億円に膨れ上がる事になった。 膨大な事業費に対する建設反対運動や、秋田県、秋田市の財政状況などから、総事業費700億円で広小路側(北側ルート)の現ルートのみを通る暫定2車線としての整備が決定した。
[編集] 工事
トンネルの掘削は旭北ランプ、駅東ランプ、中央街区ランプ付近は開削工法、それぞれのランプを接続する部分は地下鉄や東京湾アクアラインの建設にも使われたシールド工法(シールドマシン愛称「ほりたんぽ君」直径12.4m、総重量2300t)を採用。
平成13年度から本格的に建設が開始され、シールドマシン「ほりたんぽ君」は駅東ランプから、平成17年3月15日に旭北ランプを目指して発進。一日平均7mの速度で掘り進み、開削工法で既に地下空間が確保された中央街区ランプのコンクリートボックス部へ平成17年11月に到達。
中央街区ランプに到達するとシールドマシン(ほりたんぽ君)は掘削機受台に乗せられ、掘削機受台の下に直径約9cmの鉄球を複数敷詰めて「コロの原理」でコンクリートボックス内の地下空間を最西端へ移動。 移動後、平成18年6月2日に旭北ランプへ向けて再発進し、平成18年10月19日に旭北ランプ部の仮壁へ到達予定位置より左右に10cmほどのわずかな誤差が生じた程度の高精度で到達。駅東ランプを発進してから約1年7ヶ月で1,525mの掘進が完了した。
[編集] 完成
平成19年秋田わか杉国体の開催に合わせて国体開催2週間前の平成19年9月15日16時に開通。最終的な総事業費は686億円。
秋田市中心部の交通の流れを大きく変える道路となった。
[編集] 将来
計画では中央通り側(南側ルート)も整備し4車線で完成させる予定であったが、秋田県の寺田典城知事は南側ルートを建設しない方針で今後国と協議を進めることを明らかにした[1]。
[編集] 概要
- 路線名:秋田都市計画道路1・4・2号 秋田中央道路(秋田県道62号秋田北野田線)
- 総延長:2.55km(幅員 9.75m)
- トンネル起点:秋田県秋田市旭北錦町(秋田県道26号秋田停車場線内)
- トンネル終点:秋田県秋田市手形字中谷地405
- 道路規格:第2種第2級(自動車専用道路)
- 設計速度:60km/h
- トンネル等級:AA級
- 通行料:無料
- 危険物搭載車両は通行不可
- 携帯電話の使用可能(PHSや一部の機種は使用不可)
- 通行不能区間(西行き):秋田市中通一丁目4 - 秋田市旭北錦町1
- 通行不能区間(東行き):全線
- 毎年8月1日-8日、竿灯まつり関連のため
[編集] 出入口
- 駅東側から
- 駅東ランプ - 中央街区ランプ(出口専用) - 旭北ランプ(秋田県道26号秋田停車場線)
- 駅西側から
- 旭北ランプ - 駅東ランプ
[編集] 避難口
- 旭北寺町避難口
- 大町避難口
- 千秋公園避難口
- 駅東避難口(換気所隣接)
[編集] その他
- 開通前の2007年9月9日、「一日限りの歩行者天国」と銘打って一般公開が行われ、駅東ランプ~旭北寺町避難口までの区間と駅東ランプ、駅東避難口、中央街区ランプ、旭北寺町避難口が歩行者に開放された(旭北ランプは竿燈大通りの中央分離帯に出てしまうため開放されず)。主催者である秋田県の発表で約4万3000人が入場し洞内は大混雑の盛況であった。
- 開通直後の2007年9月15日16:00(JST)から長い渋滞が始まり、開通早々20分で交通規制(入口規制)が敷かれるほどの盛況ぶりでもあった。
- 現在定期路線バスは運行されていない(回送車は走行することがある)が、2008年春から大平台、秋田大学医学部附属病院と山王地区を結ぶ直通バス2路線を秋田中央交通が運行する予定。
[編集] 脚注
- ^ 「秋田中央道路、南側ルートは建設せず 知事が変更方針」 秋田魁新報、2008年2月5日。