目玉焼き
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目玉焼き(めだまやき)は、卵を使った料理の一つである。
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[編集] 概要
目玉焼きは黄身と白身が共に平円状となり、見た目が「目玉」のようになることから呼ばれている。主に鶏卵が用いられる。ヒトには目玉が2つあることから、卵2個を使った物こそが本来の目玉焼きであるとし、卵1個で作った物は「ウィンク」と称している飲食店もある。
目玉焼きは手早く作れて栄養価も高いことから、朝食のメニューによく用いられる。そのままでは味気無いので、たいていは調味料で何らかの味付けを施したり、付け合せに野菜を添えたりする。味付けは、醤油か、ソースか、塩コショウかという議論は、日本国内の至る所で繰り返し行われている。
[編集] 作り方
フライパンの上にサラダ油などを引き、火にかけフライパンが熱くなったところで生卵を放ち、適度に焼く。
電子レンジを使用し、その電磁波により加熱させる方法もある。しかし、電子レンジの出力や卵のサイズ・量によって加熱時間をうまく調節しないと卵が破裂しやすくなるため、あまり推奨はされない。これを防止するには、割った生卵を一度容器に移し替えて黄身の部分に小さな穴を開け、ラップをかけてから電子レンジに入れる方法がある。
目玉焼きそのものは至極単純な料理で、料理の初心者が最初に作る料理としても最適だが、単純であるだけに美味しく作るには熟練を要する。また、焼き方・焼き加減・使用する調味料によって、目玉焼きにも多くの種類が存在する。
[編集] 焼き方による分類
- 片面焼き(サニーサイドアップ = sunny-side up)
- 片面のみ焼く方法。表側は火が通りにくく、黄身はほぼ液状。水を入れてフライパンに蓋をし、蒸し焼きによって表側に熱を通すスティームドと言う方法もある。日本では片面焼きの方が両面焼き(ターンオーバー。下記参照)よりも一般的になっている。
- 両面焼き(ターンオーバー)
- 調理の途中で卵を裏返し、両面を焼く方法。まんべんなく火が通るが、両面に焼け跡が付くため片面焼きのものとは見た目が異なる。調理時間を短くするため黄身を壊すことも多い。
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- オーバー・イージー(over easy) - 白身はやわらかく、黄身もほとんど液状。
- オーバー・ミディアム(over medium) - 黄身は半熟。
- オーバー・ハード(over hard) - 黄身まで固焼き。
[編集] 焼き加減による分類
- 半熟
- 火を半分ほど通したもの。半分生であるため、生卵に近い滑らかな喉越しを味わえる。
- 固焼き
- 火を完全に通したもの。海外から輸入された鶏卵を生や半熟の状態で口に入れると、サルモネラ菌などの細菌による食中毒を引き起こす可能性がある。そのため、これに該当する卵であると判断したら固焼きにするのが望ましい。また、これに該当しない場合でも、弁当に入れるなど作ってすぐ食べない物は固焼きにしておいた方が良いとされる。
[編集] 発展
- 薄切りベーコンを軽く炒め、その上に乗るように目玉焼きを作ったもの。
- ハムを用いてベーコンエッグと同様の調理を施したもの。