熊谷うちわ祭
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熊谷うちわ祭(くまがやうちわまつり)は、毎年7月20日・21日・22日に開催される埼玉県熊谷市の八坂神社の例大祭である。
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[編集] 概要
- 京都にある八坂神社の末社にあたる熊谷市の八坂神社の祭で、関東3大または最大の祇園祭と称される。
- 江戸時代には、うちわ祭の前身となる夏祭り開催の記録が残されている。
- 熊谷市街地にある各商店などが、客にうちわ(表は統一デザインで、裏は宣伝広告)を振る舞うという風習がある。
- 江戸時代に行なわれていた際は、赤飯が振る舞われていたが、次第にうちわに変わり、名称の元となった。
- また、昔ながらの商店にならって、ショッピングビルなどに近年出店した近代的な店舗でも、開催期間中は、普段駅前などで配布しているチラシ・ティッシュを独自の宣伝用うちわ(祭開催中に持参して店舗に訪れると割引サービスを受けられるなどと記載)に変えて配布するケースも見られる。
- 熊谷市街地(熊谷の玄関口である熊谷駅正面口ロータリーおよびメインストリートの国道17号を含む)を熊谷市と熊谷警察署の協力により夕方以降、車両通行止めとし、夜には多くの山車・屋台が練り歩き、訪れた客と共に市街地を埋め尽くす。
- 現地の8ヶ町が、建制順で年番町を務め祭を統括する。この8町に隣接する4町を加えた計12町で山車・屋台を用意して、市街を練り歩く。この12町の山車・屋台が、広い場所(熊谷駅正面口ロータリー・お祭り広場など)に集まって行なう「叩合い」「曳合せ」には、圧倒されるばかりである。
- 熊谷花火大会・とうろう流し・雪くまなどと共に熊谷の夏の風物詩となっている。
- 市道星川通りと市役所通りが交わるところに「お祭り広場」があり、最終日の一番の盛り上がりどころとなる。
- すべての行事が終了するのは、日付が23日に変わった後の深夜に及ぶ。
[編集] 会場
- 八坂神社(鎌倉町)・お祭り広場(「市役所通り」と「星川通り」の交差地点)・熊谷駅正面口ロータリー/東口ロータリー・17号国道を中心とした熊谷市街地
[編集] 主な行事
[編集] 20日
[編集] 午前
- 渡御初輿祭
- 八坂神社にて
- 途上奉幣祭
- 神輿を担いで、八坂神社を出発し、市内4ヶ所を巡り、お仮屋(お祭り広場横)へ。
- 渡御着輿祭
- お仮屋へ神輿を安置。
[編集] 午後
- 初叩合い
- 19:00~熊谷駅正面ロータリーを車両通行止めにする。
- 12町の山車・屋台が集まり、3日の祭で最初の叩合いを行なう。
[編集] 21日
[編集] 午前
[編集] 午後
- 巡行祭
- 13:00~八木橋百貨店前より、国道17号沿いに巡行(国道17号は、同時間帯より車両通行止め)
- 叩合い
[編集] 22日
[編集] 午前
- 行宮祭
- お仮屋にて
[編集] 午後
- 叩合い
- 18:00~国道17号にて(国道17号は、同時間帯より車両通行止め)
- 曳合せ叩合い
- 20:30~お祭り広場にて
- 年番送り
- 21:00~お祭り広場にて、年番町から迎え年番町への「年番札」送り渡しなど、うちわ祭の締め。
- 還御発輿祭
- 23:30~お仮屋にて。
[編集] 深夜(23日AM)
- 神輿巡行
- 24:00~熊谷祇園会によりお仮屋から八坂神社へ御輿を移動。
- 還御着輿祭
- 25:30~御輿を八坂神社本宮に返納し、全行事が終了となる。
[編集] 交通規制
- 車両通行止めの影響により路線バスの区間休止および経路変更が毎年発生している。
- 20日18:30~20:00 熊谷駅正面ロータリーおよび県道熊谷停車場線車両通行止めにより、同時間帯に熊谷駅正面ロータリーを発着する全便が区間運休とし、
- 21日・22日 13:00(22日は18:00)~21:00 国道17号の車両通行止めにより、国道17号を経由する路線は混乱回避のため、両日とも終日、北大通り経由に変更。
- これ以外にも車両通行止めとなる場所がある。詳しくは、公式サイトまたは公式ガイドを参照のこと。
[編集] その他
- 山車が練り歩く道路の信号機は山車と接触しないように可動式になっていて祭が開催されている時間には上に上げられる。また、国道17号の縁石も取り外し式になっている。
- 2007年は、JTが推進するひろえば街が好きになる運動を市と立正大学との共催で21日・22日に実施した[1]。
[編集] 参考文献
- 新島章夫『熊谷うちわ祭り』さきたま出版会 ISBN 4878910879