消防艇
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消防艇(しょうぼうてい)とは、水上や沿岸において発生した火災の消火や災害への対応を行う船舶である。火災消火のために、強力なポンプや、消火剤のタンクを装備しているものが多い。主に消防組織や沿岸警備隊が保有している。
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[編集] 構造
大部分の消防艇は、港湾内や河川・湖沼といった水域(日本の区分でいう平水)を担当範囲としているため、大型のものは少なく、全長は10m~数十mのものが多い。艇の高さは活動区域によってさまざまで、低い橋の下を航行できるように高さを抑えたものもあれば、大型船の火災に対応できるように高い櫓を備えたものもある。機動力を高めるため、サイドスラスターやフォイトシュナイダープロペラを装備するものもある。
[編集] 装備
火災消火のため放水銃を装備しているものがほとんどで、放水銃は、専用あるいは航行用兼用のエンジンによって駆動されるポンプから、消火用水の供給を受ける。消火用水は海水を汲み上げてこれを利用するが、タンカー火災などの場合は海水に消火剤を混合して使用する。このほか艇により、陸上の消防車に消火用水を供給するための送水口、火炎から自艇を守る自衛噴霧装置、小型救助艇を装備している。
[編集] 運用
消防艇は主に消防組織か沿岸警備隊に所属し、船舶や沿岸域での火災や水難救助などに出動する。
[編集] 日本の消防艇
日本の消防艇は消防組織に所属するものと海上保安庁に所属するものがほとんどである。消防組織に属する消防艇は、2006年4月1日現在で50隻[1]、海上保安庁に属する消防艇は19隻ある。ただし、海上保安庁の巡視船艇は、警備救難に従事するものでもポンプと放水銃を備えたものが多く、火災の際には消防艇として活動できる。19隻というのは、特に消防機能を強化された船艇の数である。これらは、主として船舶交通量の多い港湾や海峡近く、あるいは沿岸に石油コンビナートを擁する消防署所、海上保安部に配備されている。また、自衛防災組織も消防艇を保有している。
これらに加え、海上自衛隊の支援艇の一部、民間ではタグボートや警戒船業務を行う船舶の中にも消防設備を持ち、火災の際に消防艇として活動できるものがある。
[編集] 水上バイク
消防艇の補助として小回りの効く水上オートバイを使用する組織もある。日本では市川市消防局や宮崎市消防局をはじめとした各地の消防本部に配備されている。事故にあった水上バイクライダーや溺者の捜索、救出が主任務となり、船舶の初期消火も担当する。
[編集] 脚注
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 消防の船とヘリコプターの紹介ホームページ
- FIRE RESCUE EMS 日本の消防艇
- MetalCraft Marine Incorporated: Firestorm Aluminum Fireboats(英語)アメリカの小型艇造船所による、消防艇の画像と動画。
- Fire Boats of the Los Angeles Fire Department(英語)
- Fireboat- Fever - Information and photos of Fireboats from all over the world