日本ネットワークサービス
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株式会社日本ネットワークサービス(にほん-)は、山梨県甲府市と周辺市町をカバーする山梨県内最大規模のケーブルテレビ局。略称はNNS、また甲府CATV局とも呼ばれる。
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[編集] 概要
1970年に営利目的としては国内で最初に開局。地元民放テレビ局が2社しかない状況で、隣接する東京のテレビ局のアナログ区域外再送信※を始め、甲府盆地という空中波が不利な条件を生かし、9割(NNSエリア外も含む山梨県全体としても6割以上)ともいわれる高い普及率を誇る。この関係で甲府市内ではNHKや民放と肩を並べるほど絶大な力を持ち、東京に支社もある。他にインターネット接続サービス(CCNet)、自主放送チャンネルを使用した通信販売業務(あるらショッピング)も行っている。
日本テレビとTBSのアナログ放送については、それぞれ山梨県に系列民放の山梨放送、テレビ山梨があることから区域外再送信を行っていない。かわりに山梨放送を4ch(本来の5chとは異なる。VHF局としては異例)、テレビ山梨を6chで再送信している(県外放送局の受信点はデジタル・アナログとも三つ峠に設置している)。
また、地上デジタル放送の区域外再送信については日本民間放送連盟が区域外再送信を原則として禁止しているが、一部の局では同意が得られたことから、テレビ朝日とテレビ神奈川は2007年10月1日から、フジテレビは同年10月9日から再送信を開始した。一方、テレビ東京からは2008年4月現在、同意が得られていない(ちなみに、フジテレビはNHK甲府総合と、テレビ東京はNHK甲府教育と物理チャンネルが被っており、現在の受信点では2局とも受信できない恐れがあると言われたが、デジタル放送用の受信設備では混信対策がなされており、問題なく受信可能である)。
※地上デジタル放送は周波数変換パススルー方式であるため、STBか周波数変換パススルー方式に対応した地上デジタル放送対応テレビ(またはチューナー)であれば視聴可能(SHB帯(VHFスーパーハイバンド)を使用している)。
[編集] 沿革
- 1970年 開局
- 2005年8月 アナログホームターミナルの販売を終了(サービス自体は継続)
- 2005年10月 STBによるCSデジタル放送を開始(BSデジタル放送は以前からSTBで行われていた)
- 2006年4月1日 地上デジタル放送の再送信を開始(開始当初はNHKデジタル総合・デジタル教育のみ)
- 2006年7月1日 地上デジタル放送でYBS山梨放送、UTYテレビ山梨の放送を開始
- 2007年10月1日 地上デジタル放送でtvkテレビ神奈川、テレビ朝日、自主放送(D111(アナログ・9ch、STB・C009))の放送を開始
- 2007年10月9日 地上デジタル放送でフジテレビの放送を開始
[編集] 放送エリア
- 山梨県甲府市(旧上九一色村北部(古関町・梯町)を除く)
- 韮崎市
- 甲斐市
- 笛吹市(旧御坂町・旧一宮町・旧芦川村を除く)
- 南アルプス市(旧八田村のみ)
- 北杜市(一部地域を除く)
- 中央市
- 中巨摩郡昭和町
- 西八代郡市川三郷町
- 南巨摩郡身延町(旧中富町のみ)
上記市町内でも、一部の山間部などではエリア外となっている場合もある。
BSデジタル放送(デジタルWOWOWを除く)、PPVは、まだ視聴できない地域(甲府市中心部・南部、笛吹市、峡南地域、峡北地域など)がある。
[編集] 放送チャンネル
[編集] テレビ局
- デジタル放送はi-HITSを使用。
- ペイ・パー・ビューはJC-HITSを使用。
[編集] FMラジオ局
周波数 | 放送局 |
---|---|
76.3 | エフエム甲府 |
80.0 | TOKYO FM |
81.3 | J-WAVE |
83.0 | FM-FUJI |
83.5 | 放送大学FM |
85.6 | NHK甲府FM |
[編集] 自主放送
同局では3つのチャンネルを利用して自主放送を行っている。全てのチャンネルが毎日、24時間放送を行っている。
[編集] D111・9チャンネル
地上デジタル放送の111チャンネル(リモコンキーID11)、デジタルSTBの009チャンネル、アナログ放送の9チャンネルで放送。自主放送の中核チャンネル。放送エリア内の出来事(事件・事故・政治的問題を除く)を伝えるニュース、ペット紹介、幼稚園児・保育園児紹介などのミニ番組が自社制作で放送されている。近隣のケーブルテレビ局の中にも同社の自主放送をそのまま放送しているところがある。報道番組として、山梨日日新聞の文字ニュース「山梨日日新聞NEWS」を放送している。(2007年3月31日までは報道番組としてCSの朝日ニュースターの番組を一部サイマル放送していた。打ち切りとなった理由は、朝日ニュースター側が放送の一部のみのネットを禁止したためである。同時に、読売新聞文字ニュースのネットも打ち切った。)
高校野球中継に力を入れており、春季、秋季大会は準決勝から、夏季大会は1回戦から決勝まで緑が丘球場、小瀬球場の試合を放送する。県内で春季、秋季関東大会が行われる場合も複数のチャンネルを使い1回戦から全試合生中継する。
また2003年から、サッカーJリーグ・ヴァンフォーレ甲府のホーム戦を年に2~3試合自社制作で生中継放送している。2006年にヴァンフォーレが1部へ昇格したのに伴い放送権料が値上がりし、通常試合の放送がなくなったが、ヤマザキナビスコカップの生中継は2006年も自社製作で放送した。
他にも、3月には公立高校入試問題の解答解説、4月には信玄公祭りの甲州軍団出陣の実況生中継、山梨県議会・甲府市議会の会期中は本会議の放送を行っている。エリア内のほぼ全世帯が加入していることもあってか、大きな特別番組では県内の有名企業や上場企業がスポンサーになることもある。サッカー中継、高校野球、公立高校入試問題解説の放送は、本来これらを放送する、少ない地元民放を補う役割も果たしている。
2007年10月1日からは地上デジタル放送での放送も開始した。これに伴い、9チャンネルの新しい愛称として「D111」の使用を開始した。(従来の呼称の「9チャンネル」と併用)また、ハイビジョン放送の準備も進めている。
[編集] 2チャンネル
アナログ放送の2チャンネルで放送。基本的に平日8:30・土曜日10:00・日曜日9:00~24:00の間、経済情報専門チャンネルの日経CNBCをサイマル放送している。ただし、土曜日13:00~15:00はC-Channel枠で、全国のケーブルテレビ局の自主制作番組を放送している。また、山梨日日新聞NEWS(文字ニュース)も一部の時間帯に放送している。早朝深夜などは、テレビショッピングと山梨日日新聞NEWSを放送。山梨県議会・甲府市議会会期中は議会放送を行うことがある。なお、以前は文字放送チャンネルだった。
[編集] 5チャンネル
アナログ放送の5チャンネルで放送。終日、テレビショッピングのみを放送している。ただし、山梨県議会・甲府市議会会期中は議会放送を行うことがある。
[編集] イメージキャラクター
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 日本ネットワークサービス(公式サイト)
- あるらショッピング(関連サイト)