寒風山 (秋田県)
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寒風山 | |
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標高 | 355 m |
位置 | 北緯39度56分 東経139度52分 |
所在地 | 秋田県男鹿市 |
種類 | 成層火山 |
寒風山(かんぷうざん)とは、秋田県男鹿市にある成層火山。標高355m。山頂部は滑落で二つに分かれていて、安山岩の採石が行われている。
目次 |
[編集] 地質
3万年以降に活動開始した。大部分の溶岩は2万年以降に噴出したようである。寒風山の活動の中心には、かつて淡水の湖があり、そこに噴出した寒風山の初期の溶岩流は湖水に流入し、湖成層と複雑に互層している。偽ピロー・水中火砕流・スパイラクルなどが見られる。溶岩は安山岩が主体で、少量の玄武岩を伴い、普通輝石(オージャイト)・紫蘇輝石(ハイパーシン)・磁鉄鉱・かんらん石・普通角閃石(ホルンブレンド)などの有色鉱物斑晶が見られる。2,700年前には火砕流が発生したが、地震活動や噴気活動などマグマの動きや噴火の兆候が全くないため、気象庁の指定する活火山には含まれていない。
[編集] 嘘の噴火記録
寒風山は1810年に噴火した、という江戸幕府に提出された文書が残っている。しかし、この文書には被害や噴火の詳細が全く書かれておらず、噴火の堆積物も見つからないため、農作物の被害を水増し申告するための布石として、江戸の久保田藩邸において創作し、江戸幕府に提出したものと考えられている。
[編集] 観光地としての寒風山
芝生に覆われた山肌と、近隣に障害物がないことから、パラグライダーが盛んに行われている。また山頂には展望台や八郎湖の資料館が設置されているなど、男鹿市を代表する観光地に位置づけられている。
[編集] 秋田県内の同一地名
なお、秋田県内には男鹿市の他に大仙市にも寒風山(標高357m)が存在する。
[編集] 外部リンク
- 男鹿なび - 男鹿市の観光情報。